「森下さんのことも主人(吉田)から聞いていましたから全然心配していません」

「(浮気は)あの人のクセですからなおんないんです。悪いことしてても憎めないんですよねぇ」

 当初、浅田はそう言って結婚生活を継続する意志を見せていたが、やはり精神的に耐えられなかったのだろう。浅田としては苦渋の決断だったはずだが、離婚して芸能界に復帰した浅田にはあちこちからラブコールがかかり、あっという間に人気女優の座に返り咲いた。

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今年の頭には左手を骨折したことをSNSで公表 本人インスタグラムより

 最大の転機となったのは、36歳の時にスタートした『さんまのからくりTV』(92~2014年)。明石家さんまが司会を務めるクイズ形式のバラエティ番組に回答者兼コメンテーターとしてレギュラー出演し、浅田は珍回答を連発。さんまや関根勤らを呼吸困難に陥れるほどの大爆笑を誘った。

 それによって、以前から噂にはなっていた浅田の「天然」が露見する形で大ブレイク。番組は後に放送時間が30分から1時間に伸び、2014年に終了するまでじつに約22年間の看板番組に。浅田はその全期間にレギュラーとして出演し、完全に「番組の顔」になった。

「あれ答えたの美代子さんじゃないですか?」楽屋でも天然が炸裂…

 筆者は『からくりテレビ』の収録現場を2回ほど取材した経験があるが、休憩時間にも浅田の「天然っぷり」は炸裂していた。

「あんぱん」公式Xより

 長嶋一茂らの共演者と談笑していた浅田が、ふと思い出したように「そういえばカズさん、よくあれわかったわね? あの問題。あたし全然わかんなかった」と切り出した。しかし長嶋には心当たりがない様子。

「今日まだ正解してないけど、どのクイズですか?」と答えると、「ほらあれよぉ」と浅田が問題を説明した。すると長嶋の答えは「あれ答えたの美代子さんじゃないですか? 僕じゃないですよ!」というもの。

 他の共演者たちも「そうあれ正解したの美代子さんじゃない!」と大笑い。当の浅田は「え!? そうだっけ? そうだっけ……?」と納得いかなそうに笑顔を浮かべていた。カメラが回っていない場所で全く変わらない天然ぶりを発揮している浅田の姿を目の当たりにして得をした気分になったことを思い出す。