街で「仮装してんのかよ」と言われることも
――街を歩いていて、何か言われたことは。
ISEYA 電車に乗っているとジロジロ見られたり、「まだハロウィーンのやついる」「仮装してんのかよ」とか言われたりしました。あとは外国人観光者に写真を求められたり。
でも全く気にならないですね。私はとにかくライブ会場で浮かないために着ていたので、街で浮くぶんにはどうでもよかったです。
ロリータを着る前から他人に興味がなかったんだと思います。だから誰かに何か言われても全く響かない。
他人の容姿をジャッジすることもないし、何歳だからこの格好しちゃいけないみたいな概念もない。ライブ会場には40代でロリータファッションをしている方もいたし、全身ロリータで靴だけスニーカーの方もいたので、自分の好きなファッションを着るべきだと思っています。
見た目のことを気にしたらキリがないですけど…
――ロリータファッションを始めてからコンプレックスを感じることはありましたか。
ISEYA それは常にあります。「口がもっと大きかったらいいな」とか「骨格がこうだったら」とか見た目のことを気にしたらキリがないですけど、それもメイクでなんとかなるじゃないですか。
整形とかもコンプレックスを解消する選択肢の一つですが、私はめっちゃケチなので。整形のお金があったら服何着買えるだろうって。
それに整形ってタイパだと思うんです。たしかに楽にはなるけど、その分メイクの時間は減ってしまう。私はお化粧という娯楽をやってるので、時間をかければかけるほど楽しいんですよ。やっぱり自分に時間をかけることや自分で何かを作り上げることが好きなんです。
中国でデザイナーとしても活躍
――ISEYAさんは中国のロリータブランドのデザイナーもしているんですよね。
ISEYA 昔は中国のロリータブランドはあまりなかったみたいですが、ここ10年ほどで火がついて、中国国内でもロリータファッションのブランドがいくつも立ち上げられたんです。
で、ちょうどコロナ禍で暇だったのもあって、私が中国のSNS『RED』でイラストを投稿してて。それをたまたま見た中国のブランドの方から「このデザインを買い取らせてくれないか?」と連絡があって。それからデザイナーとしての仕事が始まりました。


