友だちから「スピトニー」「塩トニー」と言われ…友人関係が崩壊してしまったワケ
――そこまでスピリチュアルにハマってしまうと、友人関係なども変わりませんか?
ブリトニー よかれと思って、友人にやたら塩を配ったり、波動エネルギーの入った水を飲ませたりしてましたね。
友だちと一緒にお茶してる時、相手のコーヒーに波動エネルギーの入った水を勝手に入れたことがあるんです。「どう? まろやかになったでしょ」って聞くと、その友だちは「あ、本当だ。なんかまろやかになったかも」と気を遣って言ってくれて。でもその後、その友だちとは二度とお茶することはなかったな。
――友だちとケンカになったりしませんでしたか。
ブリトニー 友だちから怒られたりすることはなかったけど、裏では「スピトニー」「塩トニー」とか呼ばれていたみたい(笑)。
スピリチュアルにハマってから、それまで付き合っていた友だちは離れていったし、経営していた漫画カフェにもお客さんが来なくなっちゃった。私がお店で宇宙の話とかばっかりしてたから。
代わりに、「未来から来た人」とか「自分は宇宙人だ」という人がお店に来るようになったけど(笑)。
「神様が見える人見つけてきちゃった!」スピリチュアル仲間と情報交換し、開運グッズが増え続け…
――これまで付き合っていた友だちが減ったかわりに、スピリチュアル好きな友だちが増えた?
ブリトニー そうですね。セミナーで友だちと情報交換して、いろんな占い師さんに会いに行ってました。
スピリチュアル好きな友だちに「ブリちゃん、この占い師さん実は元マリア様なんだって」と教えてもらったら、実際にその占い師に会って、そこでマリアの像を買っちゃったり。
「やばいやばい。神様が見える人見つけてきちゃった!」と言われたら、今度はその人のところに行って、神様のグッズを買っちゃったり……。
スピリチュアル好きな友だちからいろいろ教えてもらって、どんどんスピリチュアルに詳しくなって、グッズも増えていきましたね。
「スピリチュアルは日常」恋人や友人が離れてもやめようと思わなかった
――当時、お付き合いされていた恋人がいらっしゃったそうですが、恋人はスピリチュアルにハマるブリトニーさんに対してどんな反応を?
ブリトニー 恋人は見て見ない振りをしてたんじゃないかな。私のやることにはあまり口を出さなかったので。でも一緒にパワースポットに行ったり、一緒に行をやることもありました。
――元恋人と別れたのも、スピリチュアルに関係する日だったそうですね。
ブリトニー 毎年8月8日は、宇宙のエネルギーの扉がひらくと言われている「ライオンズゲート」という日で。その日は新しい自分に生まれ変わるタイミングと言われてるんですけど、元恋人と別れたのがたまたまその日だったんですよね。
――お友だちが離れていくなどの影響がある中で、スピリチュアルをやめようと思うタイミングはなかったんですか?
ブリトニー なかったですね。私にとって、スピリチュアルは日常でした。行をやるのも朝起きて歯磨きするような感覚でしたから。
スピリチュアルから抜け出すまでは、離れていった友だちに対して「スピリチュアルのことを何も知らなくてもったいない。かわいそう」みたいに思ってました。
撮影=三宅史郎/文藝春秋
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