どんなに死ぬ思いをしても働きたくなかった

酒井 海外放浪中に危ない目に遭ったことはなかったんですか?

國友 4回ぐらい、死ぬかな?みたいな状況がありましたね。中国で野犬20頭ぐらいに囲まれたり、ベトナムの山奥で遭難したり……僕は猿岩石に憧れすぎて、スマホを持たずに旅していたので。

酒井 ヤバすぎるでしょ!

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アルコ&ピース酒井さん。

國友 地図を見たら150キロだけど、ショートカットすると50キロで行けそうな山道を自転車で行ってみたら、ただの崖だったこともありました。でも引き返さずに進んで、そのうち水も尽きて脱水で倒れて、山の中で「死ぬのかな」と思っていたら、近くに少数民族の村があって。村人が見つけて村まで運んでくれて、1泊させてもらいました。

酒井 すげぇ体験。

平子 それ、赤ちゃんだったらターザンになってる話だよ。普通、そんな経験したら安全な日本に帰ろうと思いますけど、ならなかったですか?

國友 いや、働きたくなかったんですよね。

國友公司さん。

平子 そのベクトルだけで。どんなに死ぬ思いをしても。日本に帰ってきてどうでした?

國友 いや、めちゃめちゃ平和な国だなと。「こんな綺麗な国ないぞ」と思いましたね。帰ってきて大学を卒業したんですけど、就職先が見つからず、無職のまま卒業しました。

平子 卒業論文は「新宿都庁下のホームレス研究」とあります。題材としては興味深いですけど、1年半アジア巡ってたんだぜ? それ書けばいいのに。

國友 確かにおっしゃる通りですね(笑)。それで、この番組にも以前出ていた作家の草下シンヤさんと知り合って、「西成行ってこい」と言われて。

平子 なるほど。本当はそこからの話だったんですが、ちょっとお話が多岐にわたり、お時間いっぱいとなりましたので、2週に渡ってお話をお聞きしたいと思います。

アルコ&ピースのお二人、國友公司さん。

INFORMATION

「アルコ&ピースの#文化人が1番やばい」

毎週火曜17時配信
https://www.tv-asahi.co.jp/podcasts/bangumi/0003/index.html
X(https://x.com/Culture_Yabai

文=國友公司・アルコ&ピース
撮影=佐藤亘 

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