「俺のこと好きかも」「ヤリたい」次々とセクハラ発言をされて精神的に追い詰められ…
――ただ当時は水谷さんも辞めるとは考えてないでしょうし、人間関係を壊さないため無理しちゃいますよね。
水谷 そうなんです。そこで変に気を遣っちゃって。そうしたら、男の子の1人が「水谷は俺のことが好きかもしれない」と勘違いしてしまって。「ごめん、そういう気持ちはないから」と断ったら「あいつ、お高く止まってる。キモい」みたいな感じで言い出してきて。
私は当時ジムに行ってたんですけど、その情報を聞きつけて私の最寄りのジムに来たりして。もう怖かったです。入社初月からそんな感じだったので、メンタル的にはかなりきてました。
――それでも研修が終われば救われるんですか。
水谷 いや、そうではなかったんです。運の悪いことに、私の配属先の上司も同じようなノリの人でした。
私が配属されたところはプロジェクト内の出入りが激しかったので、歓迎会、送別会と飲みの機会が多くて。そのタイミングでその上司が「水谷さん、テキーラ飲まないの?」みたいな感じでめっちゃ飲ませてきたり。なんとか飲まないようにかわしていたんですけど。
普段の会話でも、ある同期から「こないださあ、みんなで新卒の女の子の誰とヤリたいか話して、水谷さんの名前めっちゃ出てたよ」みたいに言われたことがあって。上司に相談したら「モテモテじゃん、良かったね」みたいな感じでとりあってくれなかったんです。社内でハラスメント研修もしっかりあったんですけど、浸透してない人もいましたね。
ハラスメント対策室に相談したら「大変だね」と返された
――ただ令和ですし、会社内にハラスメント対策室があったんじゃないですか。
水谷 ありました。行ってみて相談したんですけど「大変だね、もしハラスメントが起きたら言ってね」と返されて。
――今までの話で十分ハラスメントだと思うんですが……。
水谷 ですよね。女性の先輩社員はどういう感じなのかなと思って色々情報を集めてみたら、セクハラ気質の男性社員に対して、媚びを売って成り上がった人もいるみたいで。
そういう戦い方で、確かに社内では上にいけるかもしれないけど、「それってコンサルとしての根本的な能力とか身につけられるのか?」と疑問に思っていました。

