――推し活にも実家の理解は大事ということですね。お金は何とかなったとして、正社員をしながら週に何度もライブに行くのは時間も大変ですよね。
かちょす いまはディスカウントストアの時間帯責任者をやっていて、自分でシフトを決められるので夜勤にすればライブ時間とかぶらないんですよね。ある程度の給与とか、勤務時間の調整とかは、推し活を続けるには必須。だから若いオタクには「羨ましいなら偉くなれよ」って言ってます(笑)。
――いまの推しは?
かちょす 一番は「TENRIN」の七瀬にこちゃん。でも最近は通いすぎたせいか、倦怠期みたいな……。
――倦怠期というと?
かちょす ずっとライブ観ていると、「いまちょっと俺のこと嫌になってるな」とかわかるんですよ。ある時期から急にレスが来なくなったんですよ。理由はわかっていて、自分以外のオタクを増やそうという時期だと思うんですけど、レスをもらえないと自分は寂しい。そういうのも含めてちょっと距離を置いてます。なので今は別の子を追いかけていて、5月に卒業しちゃうんで、それまではと思って全通してます。
――かちょすさん、元気ですね。
かちょす いや、そうでもないんですよ。去年の3月には脳こうそくで倒れましたし。
――脳こうそくは怖いです。
かちょす 都内の病院に入院したんですけど、入院中にどうしても行きたい「TENRIN」のライブがあって、病院をこっそり抜け出してライブに行ったこともありました。運営の方が見つけて座って見られるように椅子を用意してくれたりして。
――病院を抜け出して大丈夫なんですか?
かちょす ライブ中はちょっとくらくらしましたよ(笑)。でも久々のライブはやっぱり楽しくて意気揚々と病院に戻ったら、ものすごい大ごとになっていました……。警察を呼ばれていて、病院の人に相当怒られました。「非常に申し上げにくいのですが、うちではこれ以上受け入れできません」と言われて出禁になりました。親も平謝りしてました。
「卒業したら結婚しようね」と勘違いさせてくれるアイドル
――峯岸さん、大場さん、七瀬さんと、歴代の推しに共通点はありますか?
かちょす 自分はもう年齢もいってるし、現実も割と見えてるタイプだと思うんだけど、「妄想とのギャップを埋めてくれる」子がやっぱり惹かれますね。今推してる子は、すごい勘違いさせてくれてるんですよ。
――勘違いさせてくれる?
かちょす 「卒業したら結婚しようね」とか言ってくれたり。
――結婚?

