日本で生まれながら、生後半年でアメリカへ渡り青春時代を過ごしたかんだちちよかさん。ワシントン大学(University of Washington)大学院時代に日本へ来て、現在はアイドルグループ「アイドル失格」のメンバーとして活動している。アメリカと日本の狭間で育った彼女は、両国の価値観の違いに戸惑いながらも、独自のアイデンティティを形成してきた。

かんだちちよかさん ©文藝春秋

友だちに「頭が小さいと脳みそが小さいからバカだ」とからかわれ…

 アメリカと日本では、美の基準も大きく異なる。日本では「頭が小さい」ことが褒め言葉になるが、かんだちさんはアメリカでは全く逆の経験をしていた。

「『頭が小さいと脳みそが小さいからバカだ』と言う人もいて、私も頭が小さいので友だちによくからかわれました」

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 体型についても日米で価値観が違うという。

「日本に来てからは小柄な私を褒めてくださる方もいるんですけど、アメリカでは胸とお尻が大きいボンキュッボンな体型が『美しい』とされているから、異性に相手にされなかったんです」

 

AKB48が好きだった妹から「アイドルになりなよ」と猛プッシュされ…

 そんな彼女が現在の道を選んだきっかけは意外なところにあった。日本に移住した際、昔からAKB48が好きだった妹から「アイドルになりなよ」と猛プッシュされたのだ。

「妹が洋服を決めてくれて、面接のコメントも考えてくれたんです。実際の最終面接で『将来は何になりたいですか?』と聞かれたときも『妹の憧れになりたいから、アイドルに』と答えた」

 2022年7月にアイドルデビューした彼女は、2024年10月にはアイドルグループ「アイドル失格」でのアメリカ遠征も実現させた。長く暮らしていたシアトルでの公演は、現地の親や友人も駆けつけ、夢が叶った瞬間だったという。

 日本でもアメリカでも「普通ではない」と感じさせられてきた彼女だが、その経験が逆に強みになっている。

「いずれは、アメリカに戻りたい気持ちもあります」と語るかんだちさん。今後も日本とアメリカの間で、独自の道を切り開いていくだろう。

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