人気ラーメン店の“意外と混まない”穴場の時間帯は…
――なるほど、ただやみくもに回ってもダメ、ということなんですね。
SUSURU このあたりは、たくさん食べないとわからなかったですね(笑)。質より量、ある程度の量を食べないと、いくら質を突き詰めてもこればっかりは。ラーメン界の先輩の言葉を借りるならば、「点じゃなくて面」。そのエリアの1店だけじゃなくて全体を食べてはじめて見えてくるものがあるよ、と。
もちろん普通の人が僕らみたいな食べ方はしないで良いんですけどね。せっかく旅行に行ったらラーメンばかりじゃなくて、他にもおいしいもの食べてください!
――最近では各地のラーメンを食べ歩く旅行をしている人も増えてきています。
SUSURU ラーメンを軸にすると、旅行のプランが立てやすいんです。地方のお店はだいたい中休みがありますし、12時台はやっぱり混んでいる。だからオープンの少し前から並ぶか、13時過ぎに行くとか。そういうプランを決めて、逆算していけば。
SUSURUの地元・青森のラーメンは…
――ラーメンを軸にすれば、王道から外れたニッチな観光スポットに巡りあえるかもしれませんね。SUSURUさんの地元、青森のラーメンはどんなタイプなんですか?
SUSURU 青森のラーメンといったら、煮干しラーメンがご当地ラーメンとして有名です。煮干しラーメンといっても東京で食べられるようなものとは違い、煮干しのスープと醤油が前面に来るような感じで。スープにも油がぜんぜん浮いてないんですよね。
麺も結構違っていて、青森市内はわりと太くてうどんみたいな麺。かん水が少なめで、どちらかというと本当にうどんのようなお店もあります。僕の地元は弘前なんですが、弘前になると細い麺が主流だった。さっぱりした煮干しスープのベースは同じでも、弘前と青森では麺が違うんですよ。
あともうひとつ、青森には味噌カレー牛乳ラーメンというのがあるんです。文字通り、カレーと牛乳と味噌が入っているラーメンです。なんでも映画館の横にあるラーメン屋に高校生がよく通っていて、遊びでいろいろ入れたら面白いんじゃないか、と。それでいろいろやっていたら、味噌カレー牛乳がいちばん相性が良くてメニュー化したとか。
――まるでファミレスのドリンクバーのようなエピソード。
SUSURU ホントに(笑)。いまでは青森市内に5、6軒は出しています。結構不思議な味で、味噌もカレーも牛乳も、どの味も立っていないんです。全部がほどよく効いている、バランスの良い味で。マネしようと思ってもなかなかできないでしょうね。東京でも、たぶん流行らない。青森でやってるからこそ、ちょっと食べたいなというか。地元らしさ、ですかね。
せっかく青森行ったなら、ラーメンだけじゃなくてイカとかも食べてほしいですけど(笑)。

