ここだけの話、マズいお店は…

――ここだけの話、いろいろ食べていく中であまりおいしくないなあ、というお店はあるんですか? 動画では大体褒めているようなイメージがあります。

SUSURU お蔵入りになるようなことはほとんどないんです。あったとしても僕が素材を紛失しちゃったような理由で。ただ、やっぱりすごい評判は良いけど食べてみるとそうでもないよね、みたいなことはあります。

 でも、ウマいとかマズいとか、そう言うのはすごい簡単なんですけど、やっぱりどこか良いところを見つけて話すようにはしています。それに、僕がそう感じただけで、おいしいと思う人もたくさんいるわけですから。

ADVERTISEMENT

 ただ、毎日僕の動画を見ている人ならわかると思いますよ。あまりこの店ではウマいって言ってないなあ……みたいな。スープを飲んだときの表情とかにも、結構出ちゃってると思います(笑)。

 

ラーメン好きはしつこい? めんどくさい?

――ラーメン好きって、一家言あるような方も多いイメージがあります。悪い言い方をすれば、中にはちょっと面倒くさいタイプの人も。そういうことに直面したことって、ありますか。

SUSURU まあ、特に最初の頃はいろいろと。愛が強い人も多いので、それをみんなに伝えようとしすぎると、しつこいとか面倒くさいとか思われることもあるんでしょう。もちろん、愛が強い人の話を聞くとスゴいなあと思いますし、楽しいです。

 でも、僕の動画はコアな人に届けるというよりは、もっとライトなラーメン好きの人たちに「こういうお店がおいしいよ」というのを伝えたいな、と。それであわよくば動画を見てお店に行ってくださったら、すごい嬉しいですから。

――コメントで何か言われたりだとかは。

SUSURU もう、いろんなものがあります。でも僕はYouTuberですから、それは全部ネタとして昇華させるつもりでやってます。それこそYouTuberのあるべき姿だと思います。もちろんそのためには最低限行っておかないといけない店は全部行くようにしていますし、「あの店行ってないじゃん」みたいなことを言われたらそれはもう行ってない方が悪いんで、素直に受け入れて。

2015年11月6日に投稿された「毎日ラーメン生活1日目」。最初に訪れたのは天下一品(YouTube「SUSURU TV.」より)

10年で大きく変わったYouTubeへのイメージ

――いまではすっかり第一人者のSUSURUさんですが、ラーメン評論家、ラーメン界の大家のような方もいらっしゃるじゃないですか。そういう方たちとの関係というのはどうでしょうか?

SUSURU いまでは皆さんお会いしたら良くしてくれます。でも、最初は思われてたんじゃないですか。「何だあいつ、いきなり出てきて」みたいに。僕は芸人だったわけでもないし、芸能活動もしていない。いきなりラーメンYouTuberになったわけですから。なかなかフォローしてくれなかった方もいました(笑)。当時は誰もYouTubeがここまで伸びるなんて思ってなかったでしょうし。

 だからこそ、10年前、早い段階で撮影させてもらったお店に感謝ですよね。得体の知れないヤツがいきなりカメラ持ってきて、「YouTube撮影させてください」ですから。それを受け入れてくれた。2015年、まだYouTuberがいまほど認知されていない時代でした。それでも撮影させてくれたお店には、本当にありがたいと思っています。