SUSURUが“受けないようにしている”仕事とは

――逆にお店側から来てほしい、みたいなことも。

SUSURU ラーメン屋さんからの案件というのは、受けないようにしています。特に個人店は絶対に受けない。チェーン店の限定商品のPRとか、そういうのをやったりすることはあるけど、それくらい。オファーは受けずに、自分が行きたいところに行くようにして。だからこそ忖度なくというか、視聴者にも信用してもらえると思うので。

――そのストイックな姿勢、YouTubeに限らず見習うべきところが多いと思います。案件受けたらその方がお金にはなるわけでしょうし。最近ではYouTuberが子どもの憧れの職業とされることも増えてきて、SUSURUさんご自身がネットミーム化することもあります。そのあたりはどう捉えていますか。

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SUSURU 自分自身がネットミームになってるの、僕はスゴい嬉しいんですよ。昔からネットミーム大好きでしたし、そこに自分が加わっているというのは。だからだから「やばいクレーマーのSUSURU TV.」「濃厚とんこつ豚無双」というミームを作ってくれた方、ラーメン珍道中さんには本当に頭が上がらない。それがなかったら、多分僕はいまこんなに伸びてないと思います。

Twitter(当時)アカウント名「ラーメン珍道中」が投稿したネタ動画「やばいクレーマーのSUSURU TV,」はネットで話題になり、SUSURUさん本人がオマージュ動画も投稿。2021年の「ネット流行語100」にもノミネートされた(YouTube「SUSURUのミッドナイトTV.」より)

 ミームになって、ネットでイジられてっていうのは、それこそHIKAKINさんとかがいちばんじゃないですか。YouTuberならばオモチャになってこそなんぼ、みたいなのはある。長く活動していれば、爆発的に面白い瞬間というのがいくつも出てくるんです。それを視聴者さんが切り取って盛り上がったり。僕はラーメンもネットも大好きなので、本当に幸せなことだなあと、思っています。

「やっぱり二郎系と家系が伸びやすい。だけど…」

――ラーメンのタイプによって、再生回数が伸びる、伸びないみたいなことってありますよね。そのあたりは分析していると思うのですが、かといって偏ってもいけないし、みたいなことを意識されますか。

SUSURU やっぱり二郎系と家系が伸びやすいんですよ。だから本当に金を稼ぐぞ、という感じだったら二郎系と家系ばかり行って、過去のおいしかったお店をリピートすれば再生数は回る。だけどそれだと自分自身も絶対飽きが来ると思うんです。

 そんなに爆発的に再生数は伸びないのは分かりつつも、いろいろなラーメンを織り交ぜて。そこでもそのラーメンの最大限のパフォーマンスを動画を通してお伝えする。再生数はもちろん意識しなきゃいけないですけど、でもやっぱりはその一杯のラーメンがいちばんおいしく見える動画を作るのが第一。そうありたいなと思っていますね。

 それを積み重ねていかないと、自分もたぶんすぐに飽きてきちゃうんで。だからこそ長く続けていられるのかもしれません。

 

撮影=釜谷洋史/文藝春秋

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