SUSURUが“受けないようにしている”仕事とは
――逆にお店側から来てほしい、みたいなことも。
SUSURU ラーメン屋さんからの案件というのは、受けないようにしています。特に個人店は絶対に受けない。チェーン店の限定商品のPRとか、そういうのをやったりすることはあるけど、それくらい。オファーは受けずに、自分が行きたいところに行くようにして。だからこそ忖度なくというか、視聴者にも信用してもらえると思うので。
――そのストイックな姿勢、YouTubeに限らず見習うべきところが多いと思います。案件受けたらその方がお金にはなるわけでしょうし。最近ではYouTuberが子どもの憧れの職業とされることも増えてきて、SUSURUさんご自身がネットミーム化することもあります。そのあたりはどう捉えていますか。
SUSURU 自分自身がネットミームになってるの、僕はスゴい嬉しいんですよ。昔からネットミーム大好きでしたし、そこに自分が加わっているというのは。だからだから「やばいクレーマーのSUSURU TV.」「濃厚とんこつ豚無双」というミームを作ってくれた方、ラーメン珍道中さんには本当に頭が上がらない。それがなかったら、多分僕はいまこんなに伸びてないと思います。
ミームになって、ネットでイジられてっていうのは、それこそHIKAKINさんとかがいちばんじゃないですか。YouTuberならばオモチャになってこそなんぼ、みたいなのはある。長く活動していれば、爆発的に面白い瞬間というのがいくつも出てくるんです。それを視聴者さんが切り取って盛り上がったり。僕はラーメンもネットも大好きなので、本当に幸せなことだなあと、思っています。
「やっぱり二郎系と家系が伸びやすい。だけど…」
――ラーメンのタイプによって、再生回数が伸びる、伸びないみたいなことってありますよね。そのあたりは分析していると思うのですが、かといって偏ってもいけないし、みたいなことを意識されますか。
SUSURU やっぱり二郎系と家系が伸びやすいんですよ。だから本当に金を稼ぐぞ、という感じだったら二郎系と家系ばかり行って、過去のおいしかったお店をリピートすれば再生数は回る。だけどそれだと自分自身も絶対飽きが来ると思うんです。
そんなに爆発的に再生数は伸びないのは分かりつつも、いろいろなラーメンを織り交ぜて。そこでもそのラーメンの最大限のパフォーマンスを動画を通してお伝えする。再生数はもちろん意識しなきゃいけないですけど、でもやっぱりはその一杯のラーメンがいちばんおいしく見える動画を作るのが第一。そうありたいなと思っていますね。
それを積み重ねていかないと、自分もたぶんすぐに飽きてきちゃうんで。だからこそ長く続けていられるのかもしれません。
撮影=釜谷洋史/文藝春秋
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