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というわけで、学歴論争のなかでも、学歴で賃金に差がつけられることの正当性を検討する議論は、先行研究も踏まえて、大枠が見えてきたでしょうか。学歴というものが、本人の努力と実績=「能力」だけでは獲得可能なものではない以上、世間で言われるとおり、学歴でその後の「もらい」を割り振っていくことに疑いをもたない社会というのは、どの道、問題があると言えそうです。
勅使川原 真衣(てしがわら・まい)
組織開発者
東京大学大学院教育学研究科修了。BCGやヘイグループなどのコンサルティングファーム勤務を経て、独立。教育社会学と組織開発の視点から、能力主義や自己責任社会を再考している。2020年より乳がん闘病中。著書に『「能力」の生きづらさをほぐす』(どく社、紀伊國屋書店じんぶん大賞2024 第8位)、『働くということ』(集英社新書、新書大賞2025 第5位、紀伊國屋書店じんぶん大賞2025 第11位)、『職場で傷つく リーダーのための「傷つき」から始める組織開発』(大和書房)、『格差の“格”ってなんですか? 無自覚な能力主義と特権性』(朝日新聞出版)などがある。
組織開発者
東京大学大学院教育学研究科修了。BCGやヘイグループなどのコンサルティングファーム勤務を経て、独立。教育社会学と組織開発の視点から、能力主義や自己責任社会を再考している。2020年より乳がん闘病中。著書に『「能力」の生きづらさをほぐす』(どく社、紀伊國屋書店じんぶん大賞2024 第8位)、『働くということ』(集英社新書、新書大賞2025 第5位、紀伊國屋書店じんぶん大賞2025 第11位)、『職場で傷つく リーダーのための「傷つき」から始める組織開発』(大和書房)、『格差の“格”ってなんですか? 無自覚な能力主義と特権性』(朝日新聞出版)などがある。
