新橋界隈で立ち飲みした後の〆そばといえば、JR烏森口すぐの「かめや」の「冷やしたぬきそば」、「かのや」の「げそ天そば」、ニュー新橋ビルの「丹波屋」の「春菊天そば」あたりがイチオシだ。
立ち飲み屋さんでも〆麺を用意してくれるありがたい店もある。JR汐留口改札を出てすぐの新橋駅前ビル2号館地下1階にある「小料理屋 かずみんや」だ。
午後4時に"ゆるく"開店
「かずみんや」が創業したのは2017年4月。オーナーの一美さんは、長いサラリーマン生活後に飲食店の仕事に入ってきたまだ駆け出しの新米(本人談)。近くのビルのとんかつ「まるや」で働いていたのだが、代替わりでテナントが空いたのをきっかけに一念発起。飲み屋が居並ぶ聖地で「かずみんや」を始めたというから大したものだ。
新橋の立ち飲み屋さんの多くは早い時間からオープンする。「かずみんや」も午後4時にゆるく開店する。するとどこからともなくオジサンたちが集まって来る。
しかも粋な人が多い。東大卒の元官僚の紳士の話はいつもシャープでためになる。中東ロシア情勢などの知らない話題を小出しにチビチビ。もちろんお酒は、本格地酒からキンミヤ焼酎の「緑茶ハイ」400円、「自家製しょうがサワー」400円、「ホッピーセット黒・白」400円とお手頃である。
「きゅうりの梅肉」「冷やっこ」から「麻婆豆腐」まで
午後6時頃になるとテレビ局の人たちやサッカー好きのテレビ制作会社のお偉いさんなどがそぞろ顔を出す。業界の裏事情やW杯の楽しい話をまたまた小出しにチビチビ。
午後7時を回れば、立ち飲み達人の女性陣も三々五々やってきては、一美さんに酔った勢いで人生相談を始めている。一美さんの経験がいかんなく発揮されるわけである。
料理は「煮たまご」、「きゅうりの梅肉」、「かまぼこ」、「冷やっこ」、「ニラ生玉子」などの100円~300円程度の手ごろなものから、「ポテトフライ」、「揚げ鶏」、「ニラチーズチヂミ」、「タコさんウインナー」などの400円前後の小粋な肴を中心に用意している。若いお客さんも多いので、「麻婆豆腐」、「グリーンカレー」、「カレーライス」など食べるメニューも充実しているし、ミニサイズで注文できるのもありがたい。