韓国の特別検察官は9月23日、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の韓鶴子総裁を請託禁止法違反などの疑いで逮捕した。韓氏には旧統一教会の元幹部と共謀したうえで、教団事業に便宜を図る見返りとして尹錫悦前大統領の妻、金建希氏にブランドバッグなどを、保守系最大野党「国民の力」所属の権性東元院内代表に1億ウォン(約1000万円)をそれぞれ渡した疑いなどがもたれている。

世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の韓鶴子総裁 ©時事通信社

「統一教会のカネの9割は日本から来ている」

 この動きは、日本でも大きく報道された。日本では旧統一教会をめぐり多額の献金被害に遭った人々がいるからだ。かつて日本の教区長を務めた元信者は「日本人は無条件で韓国人の10倍の金額を献金する」と語る。元信者によれば、教会は「日本は韓国に多くの被害を与えた国だ」と信者に教え込むという。

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 統一教会の教義は、人間の罪として「原罪」「自犯罪」「連帯罪」があると説くが、「日本人には連帯罪がある」とも教える。元信者が教会でこう説いても、反発する日本人信者はいなかったという。元信者は「統一教会のカネの9割は日本から来ている」とも話す。韓国に渡った日本人女性信者は6000人を超えるとされる。