結婚願望はもちろん……
「スピードについていえば、メジャーでも僕が評価されているのはストレートの速さなので、そこにはこだわりたい。僕はストレートとフォークを中心にしたシンプルな組み立てで勝負するピッチャーで、多彩な変化球があるわけでもないので、ストレートの速さがないと平凡なピッチャーになってしまう。もちろん、球速を出すのが目標ではなくて、チームが勝つのが目標です。チームが勝つためにも、自分がメジャーで生き残っていくためにも、速い球を投げ続けていくことは欠かせないと思っています」
――25歳での結婚は? 昨年、大谷選手が真美子さんと電撃的に結婚されましたが。
「あれには本当に驚きました。(23年に)WBCで一緒にプレーさせてもらいましたけど、そんなことを微塵も感じなかったので」
――佐々木選手もそう遠くないうちに?
「結婚願望はもちろんあります。うちの親も割と結婚は早かったですしね」
――いよいよ1カ月後、3月18日には、東京ドームでカブスとの開幕戦を迎えます。その直前には14度目の「3・11」、小学校3年生で被災された佐々木選手にとっては重い意味を持つ日です。
「そうですね、あの時、グローブもバットも何もかも流されて、各地から届けられた支援物資の中にあったグローブで野球を再開した。いまでも支援してくれた人たちにはものすごく感謝しています。あの支えがあったから、生きていけた。その気持ちは14年間ずっと変わらないです。同じようにつらい思いをした人がたくさんいて、でもみんなあれから頑張ってここまで来た。『そうした人たちの力になれるように頑張る』と言っちゃうと、ちょっとニュアンスが違って。僕が野球を精一杯頑張った結果として、同じ思いをした人たちの力になったら嬉しいなと思うんです」
――一昨年、大谷選手が全国の子どもたちに6万個のグローブを贈ったことも話題になりました。
「僕もいろいろ考えているアイディアはあるんです。でも、まだメジャーで何も成し遂げていないのに言っても恰好悪いだけなので、秘密にさせて下さい」
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「週刊文春 電子版」では、高校時代の登板回避の真相、自身の結婚観、メジャーでの苦悩から中継ぎ転向まで、佐々木朗希の独占インタビュー「サイ・ヤングへの道」計5回をすべて公開している。
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