「会見でも、25歳までの残り2年、無事でこうやって活躍し続けられる保証もないし、お金よりも、この2年間が僕にとっては価値があるとお話ししました。付け加えると、けがをするのが怖くて急いで行くっていう意味ではないんです。これまでに日本人投手でこれだけ若くメジャーに行った選手はいません。もし23歳という早い段階でメジャーの最先端の技術や環境、文化に触れて、十分その恩恵を受けたうえで、選手人生のピークを迎えられたら、一体どんなピークになるんだろうということにすごく興味がある」
「僕のことをよく思わない人がいても当然だと思います」
――ロッテは、譲渡金も約2億5000万円しか入ってこないのにこの段階での移籍を認めましたが、ファンからは、もっとチームに貢献してから行ってくれよ、という厳しい声もありました。
「マリーンズファンの中には、僕のことをよく思わない人がいても当然だと思います。もっと長くマリーンズで活躍してからメジャーに行ってほしいというファンの方の思いを否定することはありません。ただ、今まで応援してくださった方々には本当に感謝していますし、今後メジャーで結果を出すことで答えるしかないと思っています」
――メジャーでは、マウンドもボールも、食事もスケジュールも何もかもが違います。何が一番不安ですか。
「野球に関しては、実際、やってみるしかないので、そこまでナーバスにはなっていません。1年目からキャリアハイの成績が出せるかどうかは、運も含めて色んな要素がありますから。
それよりも生活面での不安のほうが大きいですね。英語は全然喋れませんから、今、スマホに英単語のアプリを入れて、必死で学んでいます。チームメイトやスタッフとコミュニケーションをきちんと取りたいので。また人種や文化、宗教、マナーなども含めてアメリカではどんなことをしたら失礼になるのかなど未知の部分が相当あるので、そっちのほうが心配です」
――これ、覚えていますか? 入団直後のスポーツ紙のインタビューで、何歳で何を実現する、と語っている。それによると、23歳で沢村賞を獲得、170キロを出す。25歳で結婚、30歳でサイ・ヤング賞、40歳まで現役と。
