「ずっと幸せな状態だった」全然売れなくてもアイドルを辞めなかった理由
――アイドルではなくモデルに専念しようという気持ちはなかったですか。
える なかったですね。今もそうですけど、やっぱりライブが大好きで楽しくて、アイドルとして売れたいっていう気持ちが当時から強かったので。
当時は多くのアイドルが武道館を目標にしていることすら知らなくて、もう目の前のライブを必死にこなして、1人でも多くの方に見つけてもらいたいと思ってやってました。
――自分も当時ライブを見てましたが、上京してしばらくは動員がなく厳しい時期が続いていました。あの頃、心が折れたりはしなかったですか。
える 心が折れるというのはあんまりなかったですね。世間的に見たら私は全然売れていないアイドルかもしれないけど、凄く恵まれた環境にいるなとも思ってたし、ライブの高揚感やそこで生きてる実感があったので、ずっと幸せな状態だったんです。
もちろん悔しい思いをしたことや辛いことはたくさんあったけど、幸せな環境で活動できていたから「アイドルを辞めよう」とネガティブな気持ちになることもなくて。むしろ、この辛さを乗り越えたらもっと上に行けるかもしれない、とばかり考えてました。
――早く売れたいという焦りもなかった?
える 早く売れたいとは思っていました。「自分は最終的にどう花開くか」という漠然とした目標を描きながらですけど。
「人生でアルバイトをしたことが本当にないんです」
――お客さんがいないライブなどではどう気持ちを保っていたのですか?
える 私が好きで見に来てくれる人が1人でもいたら、その人のために歌おう、ライブしようって思っていました。こんな自分に「ファン」という存在がつくこと自体、凄く特別なことだと今も思っているんです。普通の女の子だったら経験できないような人生を歩めていると思います。
――収入面ではいかがでしたか。この頃、アルバイトなどはしていたのですか?
える 実は、全然してなくて。恥ずかしい話なんですけど、事務所に支えてもらってました。だから人生でアルバイトをしたことが本当にないんです。
――生活面でも心配することなくアイドル活動に専念できたわけですね。
える そうですね。本当に恵まれた環境にいると思います。
撮影=杉山秀樹/文藝春秋
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