――監査法人勤務とYouTuberの両立は大変そうですが……。
あま猫 はじめは、週5日勤務しながら副業としてYouTubeをやっていたので、頑張っても週に3、4本しか動画があげられなくて。ただ、働いていた監査法人が副業に寛容で、正社員のまま週3日勤務というシステムを作ってくれたんです。そこから週3日は監査法人、週4日はYouTuberとして活動するようになって、毎日投稿も始めました。忙しかったですけど、やりたいことを両立できていたので、すごく充実していましたね。
「クライアントの車に一切言及しない」か「正職員を辞めて監査業務への関与をなくす」かの2択を迫られ退職を決断
――その後、なぜ監査法人をやめることに?
あま猫 監査法人の重要クライアントに、日本を代表する大手自動車メーカーがいて。その企業はアメリカでも上場しているので、日本だけではなくアメリカの上場規制(SEC)へのリスク対応をしなくてはならなかったんです。現状、SECに定められる独立性と呼ばれる規制ルールに違反しているわけではないけれど、YouTuberとしての影響力が強くなるにつれて抵触するリスクが高くなってしまう。そこで、監査法人の規制対応部門から「当該メーカーの車両について一切言及しない」か「正職員を辞めて監査業務への関与をなくす」か、という2択を兼業の条件として迫られました。
――悩ましい2択ですね。
あま猫 しかも、車両の購入自体は独立性違反にならないので、既に当該自動車メーカーの車両を所持していたんです。車系YouTuberとして活動していく上で、愛車に一切言及しないのはさすがに無理だなと。当時の上司や監査法人の代表、トップの方とも直接会話をしたところ、どうにか正職員とYouTubeを両立する手段がないかと親身に相談に乗ってくださり、会社自体はとても素敵なカルチャーでした。最終的には、自由度を優先し退職することを選びましたが、この監査法人に入らなければYouTube自体、副業として認められていなかったですし、最初のきっかけとなるフェラーリも購入することができなかったと思うので、本当に感謝しています。
――幼少期の体験や営業事務としての勤務経験、会計士の資格取得からYouTubeでの活動まで、これまでの経験のすべてが、現在のあま猫さんにつながっているのを感じます。
あま猫 そうですね。1個でも欠けていたら、今の自分はないのかなと思っています。
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