ところが、だいぶ前に道路工事をして、人が悠々とすれ違えるほどの立派な歩道が作られて、歩道を歩きさえすれば、車にはねられる危険はなくなった。交通ルールを変えて進入禁止を解除するのかと期待していたが、一向にその気配がない。進入禁止の標識が小さく見づらく、3車線分はある太い道なので、時々間違えて進入禁止の時間帯に入ってくる車がある。注意して交通標識を見なければ、この道が侵入禁止とはとても思えないのだろう。時々、取り締まりをしていて、進入してきた車を捕まえている。警官がノルマを達成するために、運転手が間違いやすいところで張っているのかもしれない。

問題が起きそうもないところでばかり行われる取り締まり

 近所でもう1ヶ所よく取り締まりをしている場所は見晴らしの良いT字路である。真っすぐな道に、直角にぶつかる道が、交差点の手前で一時停止なのだが、実はこの道から右に曲がるのが、メインの太い道なのだ。左からの道は細く車が来ないことが多いので、それを確かめてスピードを落とすだけで一時停止せずに右に曲がる車が多い。取り締まる警察官にとっては「黄金路線」のようで、よく捕まえているが、ここで交通事故が発生したことは寡聞にして知らない。交通ルールを守らなければ危険なところでは、多くの人は順法精神を発揮している。しかし、ルールを無視してもほぼ危険がないところでは、ルールを無視する人も多いので、こういうところで取り締まりをすれば、実入りがいいのであろう。

 地元民はさすがによく知っていて、警官が隠れているかもしれないので、左右に車の影もないのに一時停止をしているが、よそから来た車はよく捕まっている。しかし、一度捕まれば懲りるので、最近は捕獲効率が悪くなったようで、この場所での取り締まりは少なくなった。

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 警察は取り締まらなくても問題が起きそうもないところでばかり取り締まりをしていて、迷惑だから取り締まってほしいというところではなぜかあまり取り締まりをしない。私の近所で一番取り締まってほしいのは国道20号の違法駐車である。特に西八王子駅の近辺は上下3車線の大通りだが、左の車線に違法駐車している車が多く、渋滞が絶えない。地元の商店街に忖度しているのかもしれないが、違法駐車がなくなれば、道路はずいぶんとすっきりして、交通事故も減ると思う。

 いずれ、すべての車が自動運転になって、必要な時に連絡すれば、直近の車溜まりから、自動運転の車がやって来て、目的地まで運んでくれるようになるだろう。運転免許もいらなくなり、違法駐車もなくなるだろうが、残念ながら、それまで私は生きていないな。

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