『Shall we ダンス?』、『ウォーターボーイズ』、『がんばっていきまっしょい』などの製作で知られる映画制作会社「アルタミラピクチャーズ」(以下、アルタミラ)。10月8日、同社は東京地裁より破産手続きの開始決定を受けた。その背景に、新作映画に主演予定だったSnow Man目黒蓮(28)の降板があったことが「週刊文春」の取材で分かった。

SnowManの目黒蓮 ©時事通信社

巨匠・小津安二郎の知られざる日々を描いた映画

 1990年代から2000年代にかけて、オリジナル企画作品を中心にヒットを連発してきたアルタミラ。だが、近年はヒット作品に恵まれず業績が低迷していた。そこで起死回生をかけて企画したのが、日本映画の巨匠・小津安二郎(1903~63)の若き日を描いた映画だった。

「原作は2023年発売の、脚本家で放送作家の児島秀樹氏による小説『おーづせんせい』(徳間書店)。1922年、当時18歳の小津は三重県松阪市の山奥にある宮前村(現在の松阪市飯高町)の尋常小学校で1年間だけ代用教員(戦前の小学校に存在した、教員資格を持たずに教員として働く人のこと)を務めていた。小津本人が生前、公の場でほとんど語ることのなかった、知られざる1年間の物語が描かれています」

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小津安二郎 ©文藝春秋

 その小津役を演じるはずだったのが目黒だ。実はリハーサル撮影も行っていたという。  

“意欲的だった”目黒がクランクイン1カ月前に突如降板

「授業のシーンだったのですが、ちゃんと様になっていて、役を自分に落とし込んでいた。多忙にも関わらず、脚本を相当読み込み、意欲的に取り組んでいるなと思っていました」(現場スタッフ)

 ところが、今年8月に予定していたクランクインの1カ月ほど前、目黒が突如降板を申し出たという。そして映画は製作中止となり、10月にアルタミラは倒産を迎えた。アルタミラ社長の桝井省志氏に破産申請に至った要因を尋ねると、「私の経営の失敗です」と強調する一方で、こう無念さを滲ませた。

「8月にクランクイン予定だった周防(正行)監督作品で、主演俳優(目黒)がクランクインの1カ月前にドタキャンしたことです。これが引き金です」

『シコふんじゃった。』、『Shall we ダンス?』、『舞妓はレディ』などを手掛けた周防正行監督 ©時事通信社

 目黒の所属事務所STARTO ENTERTAINMENTにドタキャン騒動について尋ねたが、期限までに回答はなかった。

 現在配信中の『週刊文春 電子版』では目黒のドタキャン騒動を詳報。目黒サイドが制作会社に説明した衝撃の降板理由についても伝えている。

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