すると今まで以上に声をかけられることになったのですが、その中に一人、今までとは少しレベルの違う男性が現れました。

お相手は岡本拓也さん(仮名、以下同)という、大手企業の技術部に勤める31歳で、なんと年収1000万円の男性です。実際に会ってみても、彩乃さんから見て、特に容姿や立ち居振る舞いも悪くないレベルだったといいます。

ただ、そもそも彼は親や同僚に流されて婚活を始めたうえ、これまで会った女性は皆お金狙いで辟易していたと言うのです。そして、けして結婚したくないわけではないが、なるべく生活を変えたくない、負担を増やしたくないので共働きを希望しているといいます。仮にも婚活でこんなことを堂々と言うあたり、正直、自分や結婚への消極性が伺えて不満だったそうです。しかし一方で失敗続きの婚活事情や年齢への焦りから、そこは目をつむり、共働きをアピールして、どうにか彼との交際を始めることに成功しました。

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年収1000万円男性のまさかの貯金額

幸い、その後のデートは相応に楽しめたといいます。月2回程度、お金狙いと思われないよう、なるべく彼にオゴらせないよう注意しながらでしたが、彼の穏やかな性格と物言いは心地よかったそうです。

そうして関係を作る一方で、義実家は地方で親兄弟などは特に問題ナシ、趣味は一般的な旅行と食べ歩き、子供は2人欲しいなど、結婚を見据えた情報収集も欠かさなかったといいます。

そうして満を持した1年後、30歳になる前に彼女は自分から逆プロポーズしました。まだOKをもらえるか若干の不安はあったものの、幸いにも彼は快く了承。こうして彼女はどうにか当初の思惑通り、30歳までに専業主婦になれそうな年収1000万円の男性との結婚を果たしたのです。

彩乃さんの誤算は結婚後、すぐに判明することとなりました。(当面は)共働きということで家計管理について話し合い、拓也さんが月20万円、彼女が15万円を家計に入れることにしたのです。