トイレットペーパーを使って腸内細菌がわかる?

 研究の最前線では、個人の腸内細菌を簡単に把握できる技術の開発が進んでいる。國澤氏が究極的に目指すのは「トイレットペーパーで腸内細菌がわかるようになる」社会だ。

「例えば、『ビフィズス菌が多ければ色が変わる』といった仕様を想定しています。それを使えば『今日はビフィズス菌が多いな』と手軽に把握できる。別のパックでは『やせ菌』をチェックできる製品も選べる、といった未来像です」

國澤純氏の著書『9000人を調べて分かった 腸のすごい世界』(日経BP)

 このように「見える化をお手軽にしていく」ことが、「腸内細菌が身近になる一つのポイント」と國澤氏は展望する。

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 腸内細菌研究が明かす健康の新常識は、我々の日常に革新をもたらす可能性を秘めている。「腸を制すれば体全体が良くなる」という新たなパラダイムの下、個人最適化された健康管理の時代が近づいている。

次の記事に続く 「炭水化物抜き」はダイエットによくない? 9000人を調べた“腸の第一人者”が明かすダイエット成功の新常識〈日本人特有の「やせ菌」も〉

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