みんな、北海道に憧れている。どこまでも続く雄大な大地と広い空、草を食む牛や馬。そして何より、身も蓋もないことをいえば食べ物がウマい。海沿いならば魚介類はいわずもがな。ジンギスカンに豚丼にザンギ。

 東京に暮らしていたって、百貨店の北海道物産展にはつい立ち寄ってしまうし、「北海道産」のラベルを貼った食材をスーパーで見かけるとこれはウマいに違いないとカゴに入れてしまう。行ったことがあってもなくても、潜在的に北海道への憧憬を心の中にしまって生きているのだ。

 かように魅力に溢れている北の大地。そんな中、個人的に北海道旅行の大きな楽しみにしているものがある。北海道内、人里離れた辺境の地であろうとくまなくネットワークを広げるコンビニチェーン・セイコーマートだ。

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草加駅から徒歩10分弱「関東のセイコーマート」には何がある? 撮影=鼠入昌史

北海道限定のコンビニかと思いきや…

 セイコーマート、知っている人には言うまでもないことだが、一見するとごく普通のコンビニだ。セブンやファミマ、ローソンと何が違うの? と思う向きもあるに違いない。

 けれど、中に入ればまったく違う。いや、もちろん基本的な商品のラインナップはコンビニそのものなのだが、何が違うって店内調理のお弁当「ホットシェフ」。これがとてつもないのだ。

 

 いつだったか、日高地方の新冠にある道の駅のセコマで食べた「ホットシェフ」のカツ丼におったまげたものだ。柔らかくジューシーなとんかつ、ふわふわの卵、そして炊きたてのご飯……。あれだけウマいカツ丼は、いまだ巡り会ったことがない。おかげでいまでは北海道旅行の楽しみのひとつがホットシェフのカツ丼になっているくらいだ。

ホットシェフのカツ丼。北海道に来たら必ず食べたくなる一杯。(※価格は撮影当時のもの)

 そんな愛し恋しのセイコーマート。が、東京に住んでいるとそうそう簡単に行くことはできない。まず身近なところにはセコマがないし、ならば北海道に飛行機で、というほど身軽でも富豪でもないからだ。なんとかならないものですか……。

 そう思って探してみました。グーグルマップを使って探しました。すると、見つかりました。関東地方にも、意外とたくさんセイコーマートがあった。東京都内にはないけれど、埼玉県には結構な範囲で店舗展開しているようだ。