関東のセイコーマートには何がある?
そのひとつが、草加マルエー店だ。東武スカイツリーライン草加駅の西口から、男女土橋通りという仰々しい名前の通りを北に歩いて10分弱。あのオレンジ色の看板が見えてくる。
草加は東京都にも隣接するほとんど隣町だ。東京土産に草加せんべいを、なんてこともあるくらいだから、ここはもう東京にセコマといっていい(草加のみなさま、ごめんなさい)。ああ、本当に関東地方にセイコーマートあるんですね……。
しかし、ここではたと気がついた。考えてみれば、看板はセコマでもここはゴリゴリ首都圏の住宅地のど真ん中。さすがに北海道のセコマとは違うのではないか。あまりにも“北海道のセコマ”を期待しすぎると、かえってガッカリするのではないか。
などとちょっとドキドキしながら、セイコーマート草加マルエー店のトビラを開く。北海道のコンビニは防寒のために二重扉になっているところも多いが、ここ草加のセコマはもちろん自動ドアのみである。
さて、埼玉のセコマ、いったいどんな店なのか——。
一歩中に入ってみると、そこはまるで北海道でした。
レジ前にあれこれひとくち系の甘味を並べる棚があるあたり、北海道のセコマそのものだ。さらに入口の脇にはセコマオリジナルグッズのTシャツがぶら下がる。ドリンク売り場に足を運べば、セコマオリジナルのコーヒーから水、北海道ではおなじみのガラナと勢ぞろい。
カップ麺コーナーにも、いまや“絶対にむせるカップ麺”として知名度を上げた「山わさび塩ラーメン(改)」をはじめとするセコマのプライベートブランド商品がずらりと並んでいる。お惣菜やソフトクリームなども言わずもがな。
さらに驚くべきことに、冷凍コーナーにはホッケやホタテ、ジンギスカンなどが揃っていた。目隠しをして連れてこられたら、ここは北海道だと信じ込んでしまうに違いない。
そして例のホットシェフ。もちろん埼玉県は草加マルエー店にもありました。赤い地紋の一角には、日本一ウマいカツ丼をはじめとするできたてのお弁当が良い匂いを漂わせている。
いやはや、まるで北海道のセコマがまるごとそのままやってきたようだ。というより、北海道だろうが埼玉だろうが、セコマは徹底的にセコマなのである。


