ガラッと街頭の空気が変わり、ビラも受け取られない

 全国遊説中に体感した逆風についても、高市氏は具体的なエピソードを明かした。

 非公認候補への資金提供問題が報道された翌日、九州での街頭演説で「もうガラッと街頭の空気が変わって、急にビラ受け取ってもらえなくなった」という。「(不記載に)関係のない新人や無派閥の方まであおりを食って落選されて、とっても残念なことでした」

 

 さらに問題視したのは、解散日に新たな処分が発表されたことだ。「岸田前総裁(当時)がちゃんと役員の方々としっかり協議をされて、処分を一旦決められた。あれで処分が確定したと思っていた」と述べ、一度決まった処分を新しい総裁が変更することに「それは独裁だ」と総裁選の時から主張していたと強調する。

ADVERTISEMENT

「(新たな処分が)その後の混乱につながった気がします」

「勝った方は多少の反対があっても実行できる」

 石破総理の政権運営について、高市氏はエールを送りつつも複雑な心境を吐露していた。「せっかく内閣総理大臣になられたんで、存分にやられたらいいと思うんです。いや、私は負けた方なんで、敗者から見てるとそれがもどかしい。負けたものでもやりたいことがあったんですよ」と、自身が総裁選で訴えた政策を実現できない立場にあることへの悔しさを見せていた。

 

「勝った方は総裁選挙で訴えられたことを、多少の反対があっても説得して実行できる立場にある。やりたかったことをやられたらいいのに、もったいないなという気はしました」