――でも最近は、少しずつ好意的なコメントも増えてきたんじゃないんですか?
しんいち だからヤバいんですよ。この前も、ロケ中に迷い犬を保護したことをポストしたら、それがネットニュースになって広まっていって。「しんいちは実は優しいやつなんだな」って言われるようになってきて。これはヤバいんで、もうちょっと好感度を下げないといけない。
――好感度が高くなると芸人としてはやりづらくなるんでしょうか。
しんいち 事務所の大先輩のサンドウィッチマンさんは好感度高いですけど、あっちの流派って絶対大変やと思うんですよね。僕とかみなみかわさんは何も我慢せずに好き勝手に言ってるじゃないですか。それを褒めてくれる人もいますけど、本当は好感度高い人の方がすごいことをやってるのにな、と思います。
言いたいことをめっちゃ我慢したり、サンドさんの立場だったら事務所も守らなあかんし。そういう意味でのリスペクトはあります。
「僕は大喜利とかは全然できないんで…」
――しんいちさんがバラエティ番組などでひどい目に遭っていても悲壮感が出ないのはなぜだと思われますか?
しんいち 誰よりも体が強いからやと思います。いっぱいテレビに出してもらうようになってから、芸人にとっては大喜利とか一発ギャグよりも健康が最強だとわかったんですよ。健康だったらとりあえず現場行けるし、大声出せるし、タンクトップで真冬に走り回れる。
――体力があれば笑いを取りに行ける?
しんいち 間違いないですね。僕はサッカー部でしたけど、やっぱりサッカーとか野球とかスポーツは絶対やっといた方がいいですね。(パンサーの)尾形さんもそうですけど、ああいう方って、言ってる内容どうこうじゃなくて、声が大きいだけで自然と説得力が出るというか。そういうのすごく大事だなって思います。
僕は大喜利とかは全然できないんで、自分でも才能ないんちゃうかなと思うこともあるんです。(ロングコートダディの)堂前さんとか(ランジャタイの)国崎さんみたいにおもろいことを3秒で考えたりはできない。だから、僕みたいなのは健康でいるしかないんですよね。

