『R-1グランプリ2022』で優勝して以来、数多くのバラエティ番組に出演しているお見送り芸人しんいち。彼の初めての著書『嫌われ者って金になる!』(徳間書店)では、そんな彼の処世術が赤裸々に語られている。
女性にだらしなくすぐに悪態をつくヒールキャラとして知られる彼は、「7股騒動」や「芸歴詐称疑惑」など炎上を数えきれないほど経験している。なぜそれほど嫌われながら順調に仕事を増やすことができているのか。
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「クロちゃんと共演した後は30分ぐらい反省会したりしますからね」
――しんいちさんはすぐに悪態をついたりする毒舌キャラのイメージもありますが、実は人間関係を大事にしていて、積極的に人と交流したり、相手のことをよく観察したり調べたりもしているそうですね。
しんいち はい、やってないって言うとウソになっちゃうんで正直に言いますけど、めちゃくちゃ勉強はしてます。たとえば、みなみかわさんと仕事をするなら『復讐ラジオ』(みなみかわとスーパー3助のYouTube番組)はチェックしますし、みなみかわさんの出てる番組も一通り見ておきます。
誰かを攻撃するなら向こうが得になるようにせなあかんから、こういう言い方をしたらこう返せるな、とかシミュレーションしながらネタを考えます。僕の出てるバラエティなんて特に人間関係が大事やから、そこは気をつけてます。誰かをイジるなら「ありがとう」と思いながらイジるようにしてますね。
――意外と気を使っているのですね。
しんいち クロちゃんと共演した後は30分ぐらい反省会したりしますからね。「ここはこうした方が良かったですか?」「いやいや、僕もこういうふうに言えたらもっと良かったよね」みたいな。僕がこんなこと言うたらクロちゃんは「僕、そんなことしてないしん」とか言うかもしれないですけどね。クロちゃんがすごいから僕も手抜かへんっていうのはあります。

