「私が見た中で明らかにトラブルっぽいものは、朝に店が閉まってから帰ろうとしたら、サラリーマンを中国人っぽい女の子が強引に引っ張っていこうとしていたこととか。終電を過ぎたあとに湯島のほうに行くと、中国系の女の子たちがかなり強引な客引きをそこらじゅうでしてますよ。ぼったくりに関してはベトナムのお店はほとんど聞かないですね。中国系の話が多いです。水商売というよりも、マッサージ店みたいなののほうが危ないってみんな言ってますね」

 聞けば、前述したベトナム人女性の死亡事件や、摘発などがあった直後は取り締まりも厳しくなり、巡回の回数などは増加。その間、強引な客引きは姿を消していたものの、しばらくすると戻ってくるというイタチごっこが行われているようだ。

 別の女性店員は、以下のような懸念を述べていた。

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「風営法違反ってスピード違反みたいなものなんですよ」

「ベトナムのお店は風営法違反で取り締まられたけど、風営法違反ってスピード違反みたいなものなんですよ。厳密にチェックしたら、どの店も何かしら違反をしているから、警察が捕まえようと思えば捕まえられちゃうというか。今この通りはイメージが悪いから、ちょっとトラブっただけでも、動画や写真で撮影されて訴えられたり、SNSで拡散されたりすれば、摘発されちゃう可能性だってありますからね。そういうことが今後起きなければいいな、とは思ってます」

 ネガティブな印象の付いてしまった地域の水商売では、客が身構えてしまい、無用のトラブルが起こる可能性が高くなる、ということだろう。真っ当な営業をしている店も、こうした状況の中では苦労を強いられてしまうようだ。