いつまでも若々しいイメージを保ち、年齢ごとに「驚異の●歳」などと言われてきた。その秘訣を訊かれるたび内田は、スキンケアは化粧水中心にしていることや、毎朝、手製のフレッシュジュースを飲んでいること、またエクササイズ動画を見ながら体を動かすなどしてスタイルをキープしていることなどを挙げていた。それらは、いくつもの美容法を真似しては合わなくて失敗……ということを繰り返してきた末、たどり着いたものだった。

2023年には20年ぶりにロート製薬のイメージキャラクターに(ロート製薬「BLOOMIO」公式サイトより)

更年期の捉え方を変えた“加賀まりこの一言”

 そんな内田も40代後半になって加齢を実感するようになった。更年期を迎え、ホルモンバランスの変化から急な頭痛や発汗などに悩まされることも増えたという。それでも彼女は、自分なりの対処法を見つけてからはそのことをオープンにして、メディアの取材を受けたときも積極的に語っている。

 ある女性誌のウェブサイトでは、更年期をテーマにフリーアナウンサーの堀井美香と対談も行った。それによれば、更年期を迎える前は怖かったし、心配もしていたが、俳優の大先輩である加賀まりこがテレビで「更年期おめでとう!」と言っているのを見て、更年期への捉え方が変わったという。

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加賀まりこ ©文藝春秋

体の変化に突然襲われても、あらがわずに

《先輩たちの背中を見ながら、自分に必要なものを上手に調合させて、自分のために落とし込んでいけばいいんだと今は思ってます。だから(中略)その時々いろいろな症状が出ても、対処法を少しずつ身につけることができてきました。予期せぬ体の変化に突然襲われても、あらがわずに受け入れようと深呼吸するようにしています。反省もするけど、自分を否定しない、がんばりすぎないようにしています。年齢を重ねてきたことが味方になって、対処法のコツが身についてきましたね》(「GLOW Online」2024年5月17日配信)

 そんな内田の発言に、かつて彼女が加賀まりこの言葉に勇気づけられたように、これから更年期を迎える世代も安心できるのではないか。同時に、更年期の症状に対しては周囲の理解や協力も必要だと考えさせられる。

©時事通信社

 実際、内田も仕事中に症状が出たときには現場の人たちの協力に救われてきた。下半身は冷えるのに上半身に汗をかくようになり、体温調節がうまくいかないことが起こっていたころ、色の濃いタンクトップを着る撮影があり、「もし汗をかいてしまったらどうしよう」と不安になった。洋服を濡らしてしまうし、スタッフに申し訳ない。それでも、スタッフがつきあいの長い人だったので思い切って話したところ、「制汗剤もあるし、出たらすぐタオルでおさえれば大丈夫」と言ってくれた。おかげで安心したせいか、撮影中は一滴も汗をかかなかったという。《人に話すことで楽になって症状が出ないなんて、こんなに心が軽くなることがあるんだって実感した出来事でした》と彼女は振り返る(同上)。