きょう11月16日、俳優の内田有紀が50歳の誕生日を迎えた。今年(2025年)の年明けには出演映画『劇映画 孤独のグルメ』が公開され、その後、ドラマにもあいついで出演している。

11月16日に誕生日を迎えた内田有紀 ©時事通信社

「いつか出してもらえたら」と松重豊に話し…

『劇映画 孤独のグルメ』は、主人公・井之頭五郎が輸入雑貨商の仕事で赴く先々で飲食店に立ち寄っては食事するさまを描いた人気ドラマシリーズ(テレビ東京系)を、主演の松重豊自ら監督して初映画化したものだ。内田は松重と以前、別の作品で共演したときに「店員役で、いつか出してもらえたらうれしいな」とお願いしたほど、この作品が好きだったという。

 今回の映画化にあたりその念願がかなったわけだが、店員役ではなく、韓国の孤島で食品について研究している志穂というちょっとミステリアスな女性を演じた。志穂はある事情により夫から離れ、いまは女性だけのコミュニティで島の豊かな自然のなか食材を採ったり育てたりしながら暮らしている。内田の演技もきわめてナチュラルで、年齢にふさわしく感じられた。本人も次のように振り返っている。

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『劇映画 孤独のグルメ』Xより

《久しぶりに力の抜けた役だなと思いました。無理にカッコつけなくてもいいというか。自分と同じ年代の女性が持っている葛藤をすべて出すことができる役柄だったので、自然体で演じられました。久しぶりにこういう柔らかな役をいただけたことも嬉しかったです》(「Real Sound」2025年1月24日配信)

 時期的にはちょうど、長年出演してきたドラマ『ドクターX~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)の最初で最後の劇場版が、昨年暮れに公開され、12年続いたシリーズに終止符が打たれたタイミングだった。『ドクターX』で内田が演じたフリーランスの麻酔科医・城之内博美は、立場上、大病院の医師たち相手に毅然と振る舞わねばならず、たしかに力を抜いて演じるわけにはいかなかっただろう。