11月12日、非現住建造物等放火の容疑で3人の男が北海道警に逮捕された。3年前、北海道紋別市の建物に保険金目的で火を放った疑いが持たれている。だが、保険金目的と見られる放火はこれだけではなかった――。11月19日正午配信の「週刊文春 電子版」の記事より、冒頭部分を抜粋して公開する。
捜査一課の刑事が訪ねてきて…「ただの火事じゃないなと察しました」
広大な北海道の中央に位置する上富良野町。日本のラベンダー発祥の地として知られる風光明媚なこの街の一角で、アパート一棟が丸々焼き尽くされる大規模な火災が発生した。
「火の手が上がったのは、2025年4月3日の午前3時過ぎ。築40年を超える古びた2階建てアパートの一室から出火し、焼け跡から性別不明の遺体が発見された」(消防関係者)
後にこの焼死体は、都内に住む無職の岡崎義和(享年72)と判明した。
近隣住民が言う。
「新聞配達に起こされて火事に気付いた。現場検証に刑事が何日もいましたね」
アパートの管理をしていた会社の担当者も言う。
「火事の後、何度も北海道警の刑事さんが会社に訪ねて来ました。しかも、名刺を見たら殺人や放火を担当する捜査一課。ただの火事じゃないなと察しました」
目下、北海道警が捜査を続けている上富良野町のアパート火災。その背後には、全国で保険金詐取を繰り返す連続放火“犯罪グループ”の存在があった――。

