2025年も年末恒例の「新語・流行語大賞」の発表がきょう12月1日午後、授賞式とともに行われる。昨年までユーキャンが特別協賛してきた同賞だが、今年21年ぶりにスポンサーが交代してその名も「T&D保険グループ新語・流行語大賞」となった。ただし、主催は1984年の第1回から、時事用語事典『現代用語の基礎知識』を発行する自由国民社で一貫して変わらない。

「新語・流行語大賞」2018年の授賞式 ©文藝春秋

「ビジュイイじゃん」「クマ被害」など30語がノミネート

 毎年11月上旬にはノミネート語が発表され、この段階で話題を呼ぶのもまた恒例となっている。言葉によっては「本当に流行ったのか?」などと疑問の声も上がるが、今年はそれがあまり聞かれず、わりとすんなり受け入れた人が多かったようだ。「ビジュイイじゃん」「エッホエッホ」など若い世代を中心に流行った言葉が比較的多く入っていたからかもしれない。一方で、毎年のように受賞してきた野球関連の言葉が、今年はノミネートの段階で一つも入っていなかった。

「新語・流行語大賞」2025年のノミネート語(自由国民社HPより)

『現代用語の基礎知識』編集長に訊いてみると…

 これはひょっとすると、ノミネート語を選ぶ側に若い人が入ったり体制が変わったからではないか……と思い、受賞語発表の10日ほど前、この賞の選考委員の一人でもある『現代用語の基礎知識』の大塚陽子編集長に訊いてみたところ、「何も変えてない」との答えが返ってきた。

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「何も変えてないんですよ。何ででしょうね? いままでがちょっとずれてたんですかね? 今年は、若い方、SNSに親しい方たちが知ってる言葉が多かったからなのか。そうだとすると、年配のSNSをそこまでやってない方なんかは逆に知らなかったっていう言葉が増えちゃった可能性はあるんですけど、でもその方たちからも『知らなかったよ』っていう声はあまり聞かれていません。それで結果的に『何だ、今年はマシじゃないか』っていうふうになってるんでしょうか……」

 と首をひねる大塚さんだが、続けて次のようにも分析する。