「女性初の仮面ライダー」を演じることになったきっかけ
――加藤さんのすごいところはガンダムであったり、好きなものが後々仕事に繋がるところです。
加藤 いやあ、気をつけないと、と思います。今の時代って「好き=詳しい」になっちゃうので。当時はただ「好きです」で大丈夫だったので。
――2000年頃って、芸能界でまだオタクがそこまで認知されてない頃ですよね。
加藤 オタクっていうワードもそこまで広まってなくて。私は仕事で東京ゲームショウに行っていたので「あ、自分がよいと思ってたものに、こんなに共感している人たちがいるんだ」と思ってました。ほぼ男の人ばかりでしたけど。その後も出演したのは特撮作品であったり、サブカルチャーの作品が多かったですね。
――「燃えろ!!ロボコン」、あとホラー漫画を実写化した「エコエコアザラク」にもでていました。
加藤 そうです。それから「ロボコン」の時のスタッフさんが仮面ライダーもやっている人で、出演のお話をいただいて。
――「劇場版 仮面ライダー龍騎 EPISODE FINAL」ですね。加藤さんは女性初の仮面ライダーである霧島美穂/仮面ライダーファムを演じました。どういった経緯で演じることになったんですか。
加藤 さっき話したように「ロボコン」の時はアフレコで撮っていたんです。それが翌年の「仮面ライダークウガ」からは現場で音声が録れるようになったんです。私は1年間、アフレコで苦労し続けたので「私は1年間、アフレコで苦労し続けたのに羨ましい!」と思ったんですけど(笑)。地上波のドラマではすでに現場で声を録るドラマを経験していたので、その流れがようやく特撮にも来たんだと思って「現場で声を録る特撮をやりたい」って結構いろんなところで言っていて。
それを聞いたプロデューサーが「今度『龍騎』という作品で女性ライダーを出す予定があるから、どうかな?」とお話があったんです。当時は女性の仮面ライダーと言われても、どのくらいすごいかよくわからなかったので「はい、やりたいです」と軽い気持ちでした。ただ、後から考えたら大変な役で。それに変身ポーズについても「じゃあ、どういう変身のポーズがいいか考えてきてね」って言われて。

