「なぜだろう」「どうしてだろう」という、子どもらしい素朴な疑問から出発し、失敗を恐れずに、悠仁さまが成長する様子が理解できる。
2023年、悠仁さまが関わった学術論文「赤坂御用地のトンボ相―多様な環境と人の手による維持管理」が話題となったが、これは、住まいのある赤坂御用地のトンボの多様な生息状況などを粘り強くモニタリング調査し、考察したものだ。悠仁さまは、トンボ類の生息環境などに強い関心を持ち、筑波大学生命環境学群生物学類への進学を決めた。2歳前から19歳に至るまで、悠仁さまのトンボへの情熱は一貫して揺るがない。
「息子の頭やほっぺたをなでるのが好き」な父親
悠仁さまは、秋篠宮さまが40歳の時に誕生した。それだけに、父親が若い頃に生まれた2人の姉たちと比べ、どうしても悠仁さまが愛らしく感じられ、より大切に接していそうである。
悠仁さまが小さい頃、殿下は私に、「私は息子の頭やほっぺたをなでるのが、とても好きなんです」と、笑顔で打ち明けてくれたことがある。殿下は木登りは苦手なのだが、悠仁さまは高い木の上も平気でスイスイと登ってしまう。そんな息子を、木の下からハラハラしながら見守りながら、「早く降りて来い」と、いつも心の中で叫んでいると、殿下から伺ったこともある。
今でも殿下は、「かわいいですね」と、悠仁さまへの深い愛情を隠すことなく、友人たちに話す。
また、昆虫や動物、それに植物が好きなところは、父親と息子は共通している。それも2人とも、「大きいもの」を好むところがある。小さい頃、悠仁さまは図鑑を見ながら世界最大級の蛾・ヨナグニサンに、心ときめかせていた時期もあった。恐竜にも興味を持つ悠仁さまは、史上最大といわれる草食恐竜・アルゼンチノサウルスが好きで、殿下と2人で本を見ながら、「こっちが大きい」「こっちの方が大きいよ」とよく話し合っていた。
ある時期、悠仁さまは、超大型犬を自宅で飼いたいと考えていたらしい。紀子さまは「小さい犬もかわいいんじゃない」と水を向けたが、悠仁さまは頑として聞かなかったという。
結局実現はしなかったものの、大型犬に興味を持ったのも、やはり父親の影響だと思う。ともかく、2人はとても馬が合うようだ。
