日本経済の中心地、東京・丸の内から“マル秘”財界情報をくわしくお伝えする『文藝春秋』の名物コラム「丸の内コンフィデンシャル」。最新号からダイジェストで紹介します。

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スルガ銀「負の遺産」

 スルガ銀行(加藤広亮社長)が負の遺産に苦しんでいる。2018年に発覚した「かぼちゃの馬車」事件を巡り、スルガ銀が岡野光喜元会長ら旧経営陣に賠償を求めた裁判。静岡地裁は10月末、岡野氏らに対して約13億円の支払いを命じる判決を言い渡した。合理的根拠がないシェアハウスローンの融資を停止する義務を怠ったと認定されたのだ。

スルガ銀行は“負の遺産”に苦しんでいる ©時事通信社

 同事件を巡っては、金融庁が業務改善命令を出し、スルガ銀は経営陣を刷新したが、「負の遺産」の処理はまだ先が見えない。

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「シェアハウスについてはオーナーが物件を手放し、借入金を免除する代物弁済で一律和解したが、同様の不正があった投資用アパート・マンション向け融資では交渉が長引いている」(同行関係者)

 目下、被害者弁護団が組織され、スルガ銀側に問題解決を迫っているのだ。金融庁は早期の和解を求めているが、「弁護団らと交渉中の物件は25年9月末時点で694件にのぼる。うち625件が弁護団と民事調停中だが、解決は1件に留まる」(同前)。

 これに気を揉むのが15%を出資するクレディセゾン(林野宏会長)だ。家電大手ノジマに代わりスルガ銀の筆頭株主となったのは23年。決めたのはセゾンのドン・林野会長だ。相互に役員を出し合うなど、住宅ローンや不動産ファイナンスなどで連携を進める。

この続きでは、スルガ銀行関係者がさらにコメントしています〉

※本記事の全文(約4800字)は、月刊文藝春秋のウェブメディア「文藝春秋PLUS」と「文藝春秋」2026年1月号に掲載されています(丸の内コンフィデンシャル)。全文では下記の内容をお読みいただけます。

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出典元

文藝春秋

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