「カネがなくなったら捨てるのか!」会社の脱税が発覚したセレブ夫婦の末路

 とはいえ、この夫婦との別れは早かった。旦那の一会社の脱税が発覚して、多額の追徴課税がかかった。豪邸は競売に出されて、その後に夫婦も離婚したとの噂が風の便りで伝わった。この婦人が続ける。

「芦屋でも派手で有名なご夫婦でした。時間ができた日にはすぐ海外旅行に出かけてしまうようなタイプです。旦那様が嘆いていたのが、最後まで奥様のこと。『カネがなくなったら捨てるのか!』と仰ってましたね」

 商売が軌道に乗ってくると、たいていの人は有頂天になる。テレビや一般紙といったメディアに登場して、箔を付ける社長も昔は少なくなかった。ところが最近はメディア取材を拒否して、表に出ない社長が増えている。

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「有名になっても国家権力に睨まれるだけで、なんのメリットもない。だから、賢い成功者ほどメディアとは距離を置いているんです」(経済誌記者)

芦屋で暮らすマダムたち ©加藤慶

国税は妻のSNSを注視している

 ただ、これにも穴がある。妻がネットにプライベート写真を投稿して脱税が発覚する案件が実際にあることはすでに述べた。インスタであれ、Xであれ、Facebookであれ、国税は注視して生活ぶりをチェックする。SNSは言い換えるなら、プライベートな情報を自ら垂れ流しているツールでもある。

「昔はもっと豪胆なお金持ちが多かったです。ある議員の息子さんが家政婦を妊娠させたところ、子供を認知したうえでその議員の子供として養子縁組。わが子として扱い、もちろん、その家政婦さんの生活も保証してましたね」

 外面からはわからない本当の人間模様を、家政婦は見ているのだ。

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