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日本のスピリッツができた江戸時代
――1社独占だと技術革新が起こりにくくなってしまうから?
エミン それもありますし、やはり1社が大きな力を持ってしまうと政治も腐敗させるので、それが嫌だったんでしょうね。江戸時代なんて1カ所に富が集まり過ぎると、闕所(土地や財産の没収)処分にしてたでしょう。それは、1社独占よりも複数社あったほうがいい、という形に引き継がれて、うまく機能したんです。
――江戸時代からのマインドが経済的な仕組みにも反映され、現在も続いてるって思うと非常に面白いですね。
エミン ある意味、日本人のスピリッツができたのは江戸時代なんですよ。私のとても好きな場所が三越前駅の地下にあって、でっかい浮世絵の壁画がありますよね。そこには昔の日本橋の様子が描かれていて、商売をしたり、物を売ったり、話し合ったり、昼間から飲んでいたり、本を読んでる子どもがいたりします。
そういう自由な文化圏が江戸時代からすでに存在してたというのが、日本の豊かさを象徴してると思いますね。
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