異常に人が集まる“変な女優”になっていき…
――そうした「何でもやる」姿勢の中で、かさいさんの大きな武器になったのが「オタク」というキャラクターでしたね。
かさい そうなんです。最初は隠していたんですけど、途中から「もういいや、出しちゃえ」と思って。自分がオタクであることを公言して、作品が発売されるタイミングでのイベントもそっちに寄せていったんです。
そうしたら、集まってくるファンの層がガラッと変わりました。もちろんAVのファンの方もいるんですけど、「アニメが好き」「同人誌が好き」っていうオタク仲間たちが集まってくるようになって。
――それによる変化はあるのでしょうか?
かさい 変化、とは違うかもしれませんが、私のイベントに来てくれる人たちのなかには、私のAVを一回も見たことないのにDVDを買って帰る人が多いんです(笑)。「見ないけど、買う。だってお布施だから」みたいな。
握手会の列でも、「あみちゃん、今期のアニメ何見てる?」「あれが良かったよ」って、ただのアニメ談義をしに来るんです。私、業界では決して「清純派」でもないし、アダルトアワードを受賞するような王道の売れっ子でもなかった。でも、イベントだけは異常に人が集まる“変な女優”になっていきました。
――王道ではなかったけれど、ある種のコミュニティが出来上がって、熱烈に応援されていたと。
かさい 完全にそうですね。私のことを本気で恋愛対象として見ている「ガチ恋」のファンなんて一人もいなくて、みんな「親戚」とか「友達」みたいな距離感(笑)。
私がSNSで「#かさいあみ最高Fooo!!」ってタグを作って、「つぶやいてくれたら全員に『いいね』しに行くよ!」ってやったら、みんな律儀にやってくれるし。ライブイベントをやれば、なぜかみんなちゃんとペンライトを持ってきて、オタ芸を打って盛り上げてくれますし。
――正統派として売れたわけではないけれど、つながりの深いファンから愛された。順風満帆な女優人生にも思えますが、それでも引退を決意されたんですね。
