“みんなへの申し訳なさ”を痛感したこと
――どんなシーンでそのように感じられたのでしょうか。
後藤 たとえば組体操では、同級生と組んで同じ形を作ることは難しかったので、先生と組んで少し違った形を作りました。全く同じことはできないけれど、同じ場で一緒に参加できたことは良かったなと思います。
小学校も中学校も先生は理解があって、私はどうしたいかをいつも聞いてくれて。皆と一緒にやれることはやって、難しい部分はどうしたら一緒にできるか工夫してくれました。
私自身、皆と一緒になるべくやりたいと思っていたんですけど、でも、迷惑をかけたくない気持ちもあったりして。すごく悩んでいた記憶があります。
――ほとんどが団体行動ですもんね。
後藤 ソフトボールとかバレーとかバスケとか、チームごとの対戦の時に、私がいるチームは絶対お荷物になっちゃうんで、「嫌だと思われてるだろうな」とかって考えちゃって。実際に誰かに言われたわけじゃないんですけど。
あとは、教室を移動するような教科だとやっぱり出遅れちゃうし。腕が短いので荷物をたくさん持っていかないといけない授業も大変でした。
後に服飾関係の大学に入ったんですけど、はさみが大きすぎて使えなかったり、布地や裁縫道具をたくさん持って移動しないといけない現実に直面しました。結局、それもあって大学は中退しちゃったんですけど。
――たしかに、図工や生活の授業はいろんな道具や器具を使いますよね。
後藤 理科とか美術もそうなんですけど、その教室内に蛇口があるじゃないですか。そこでビーカーとかパレットを洗ったり計量するような時も、蛇口に届かないんですよね。
家庭科の時もキッチンが届かないから火は使えないし、洗い物も皆がやってくれた方が早かったりするから、自分ができることが少なくて。
結局、そういう授業だと友だちに頼んだり手伝ってもらわないとできないから、「ああ、また皆に迷惑かけちゃうな」って思っていました。
同級生にからかわれて「自分ってそんなに変なのかな?」
――お友だちとのコミュニケーションがしんどくなることもありましたか。
後藤 小学校までは自分の障害を知っている幼馴染の子が周りにいたので安心して過ごせていましたが、初めて会う子ばっかりの中学は、かなり不安でした。
実際、からかわれたり笑われたりすることもあって、ショックでしたね。自分としてはいつも通り過ごしてただけなんで、「え、なんで今笑ったんだろう?」って。
あと、通学中に小学生から、「ちっちゃいのに中学生の制服着てて変なの~」って言われたこともあります。その時は「見てんじゃねえよ」って思わず言い返しましたけど、そういう経験をする度に、「自分ってそんなに変なのかな?」っていう思いを強くしていきました。
――一方で、背を伸ばす治療を受けなかったことについては、「まったく後悔していない」と語られています。

