脳が露出し、内臓が飛び散った遺体と対面

 一方、目撃者である列車の運転手から聴取すると、「最後に死者と目が合いました」「ホームの柵を乗り越えた瞬間、お辞儀をされて飛び込んできました」「線路上に横たわっているのが見えて、急ブレーキをかけたのですが間に合いませんでした」など、苦悶の表情でその状況を語ります。

列車の運転手にも話を聞きつつ、捜査を進めていく ©Yuto.photographer/イメージマート

 車載カメラがない車両や防犯カメラのない現場では運転手の目撃証言が一番のポイントになるので、警察としては詳細に聞くしかありませんが、心苦しい限りです。列車事故の際の運転手の心理的ダメージが心配です。

 今回は、車載カメラや運転手の証言から自殺で間違いなさそうです。死者の身元がわかるものが回収できたので住居や家族にたどり着ける可能性が高く、死者が自殺に至った背景を聴取することもできそうです。

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 汽車っぴきの遺体の状態はとにかく悲惨です。今回も頭蓋骨は割れて脳が露出し一部脱離。両腕や肩甲骨、骨盤の骨は折れて皮膚から飛び出し、腹部の裂けた部分からは血まみれの肉や内臓が飛び散り、両脚は下腿部から轢断(れきだん)するなど、数十メートルにわたり肉片が散乱していますが、できる限り回収します。

次の記事に続く 「理由もなく自殺する人はいない」数多くの“遺体”と向き合ってきた検視官が振り返る、“凄絶な人身事故”現場の背景