「ごめんね。大丈夫だよ。パパはもう少しお仕事あるから、先に寝てなさい」

 良太は眠そうな娘の顔を見るなり、疲れ切った表情から一気に優しい父親の顔になりました。

 娘を部屋まで送り、寝室に戻ってくるとその表情は曇っていました。そして、私と目を合わせることもないまま、

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「これから寝室は別にしたい」

 と言うのです。

「そんな……」

 その一言は、私の胸に突き刺さりました。まるで、離婚を告げられたかのような気持ちです。たとえセックスレスの状態であっても、夜は隣にいてくれるだけで安心感がありました。それが一緒に眠ることすら拒まれるなんて……。

「私は嫁として生きていくしかないのです」

「ちゃんと睡眠が取れなくちゃ仕事に影響するし、俺が働かないと子育てできないだろ?」

「そんなことしたら、子どもたちだって不思議がるわよ。まるで、仲が悪いみたいじゃない」

「ちゃんと説明すればわかるよ。それに、仲がいいわけじゃないだろ? 無理するのもそろそろ限界だよ……」

「別れたいの?」

「そんなこと言ってないよ。少し距離を置きたい……。仕事に集中したいんだよ!」

「わかりました……」

 仕事のことを言われたら、夫の言う通りにするしかありません。私の生活は夫にかかっています。私は大沢家の嫁として生きていくしかないのです。

夫が犯した罪とは……。写真はイメージ ©getty

「これが、性犯罪者に与えられた本当の罰なのかもな……」

 そう言い残し、夫は寝室を出ていきました。

次の記事に続く 「一生、社内の笑い者です」夫が乱暴したのは“私の親友だった”…「夫の裏切り」で人生をメチャクチャにされた“30代女性の不幸”

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