「そのときの表情は覚えていますか?」
「いまだにそれは忘れないですね。鮮明に焼き付いています」
彼女は「頑張れ、頑張れ」と小さくつぶやいていた
11月28日の集団強姦以降、AからⅩ子さんを見張るよう命じられたFは、Cの部屋に4、5回行ったという。
「何回か行くたびに彼女が酷い仕打ちを受けている場面も嫌というほど見ているわけですよ。ライターの火であぶったりとか。火傷の痕がケロイド状になってしまって、本当痛々しく、無数に残っていて。見るたびに傷とか痣とか増えるんで」
12月に入ると、Aたちは彼女を性の対象ではなく、暴力の対象とした。
「人を殴っていると言うよりサンドバッグを殴っているみたいに、何と言ったらいいか、憎しみじゃないんですけど怒りというか、自分のストレスをぶつけているような。何でそこまでできるのかなというぐらい。この野郎、この野郎という感じで、殴る場所も関係ないんですよ」
「殴られているときの被害者は?」
「とにかくはじめのうちは泣いて、平謝りなんですよね。ごめんなさい、ごめんなさいと、謝るしかないんですよ。彼女としては意味のないことで殴られて。言っても許してくれないし、自分が悪い訳でもないのに謝っている訳ですよ」
殴られているあいだ、彼女は「頑張れ、頑張れ」と小さくつぶやいていたという。
「三度目か四度目に行ったとき、彼女と2人きりになるときがあって、彼女から聞かれたんですよ。私このままどうなるのという感じで。それを聞かれたときに自分は何と言っていいかわからなくて『とりあえず自分は上の人に言われてやっているだけなんで、俺に聞かれてもわからないから』と逃げ口上で言うしかなくて、どっかで逃がしてあげられたらなとか何とかしてあげられたらという気持ちが全然ないわけではないんですけど、そんなことはできるはずもなくて。助けて逃がしてあげるチャンスもあったし、簡単なことだったんですよ。部屋のドアを開けてやればよかったわけですから。でも、やっぱりそれはできなかったですよね」
「彼女を最後に見たときは?」
「いや、もういわゆる(週刊誌に載った生前の)写真のイメージは全然なくて、やせ細っちゃって。すごい目の大きい子だったんですけど、違う意味で目がギョッとなっていて。日に日にやつれていっているのは自分でもわかっていて、おそらく食事もろくに摂っていないんじゃないかなと。自分も何回か『食事摂ったほうがいいよ』と言うんですけど、やっぱり食べられないんですね。食べられないですよね、食べる食べないの以前の問題なんで、扱いが」