「シャシャシャ」で一躍愛される日本人スターに
サナといえば「シャシャシャ」。初期のヒット曲「CHEER UP」の中で彼女が歌う「Shy Shy Shy」という部分が「シャシャシャ」と聞こえて可愛いと評判に。本人にとっては特に狙ったものではなかったかもしれない一節が、思いがけず“流行語”として定着。このワンフレーズでサナは一躍スターの仲間入りを果たした。
特筆すべきは「CHEER UP」が2016年リリースの曲、つまり約9年前の作品だということだ。当時はまだK-POPグループに日本人メンバーが珍しい時代。そんな中で“韓国のお茶の間で愛される日本人”という異例のポジションを築いたのは、まさに快挙だった。
その後も韓国のCMやバラエティ番組への出演オファーが続き、韓国の芸能界の中でもサナファンが急増。元Wonder Girlsのソンミ、恋愛リアリティ番組『脱出おひとり島』で一躍人気タレントとなったDEX、そしてドラマ「梨泰院クラス」の主演俳優パク・ソジュンもサナのファンであることを公言している。
そしてサナは、単に“シャシャシャが可愛かった”という理由だけで人気を得たわけではない。たゆまぬ努力で会得した流暢な韓国語、率直に語る飾らない姿、芸能人としてのプロ意識——そして何より、生まれながらの愛嬌とスター性。そのすべてが重なって、国境を越えた共感を呼んだのだ。
サナが韓国芸能界で切り開いた“日韓の扉”は、今や多くの後輩日本人アーティストたちの道標となっている。(つづく)
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