きょう12月29日に31歳の誕生日を迎えた秋篠宮家の次女・佳子さま。今年は、紀子さまとともに公的な活動に臨む姿も目立った。二人揃ってのお出ましが増えた背景とは? 秋篠宮さまの貴重な肉声をつづった『秋篠宮』(2022年/小学館)などの著書をもつ、ジャーナリストの江森敬治氏が読み解く。

2025年、佳子さま31歳のお誕生日に際してのご近影 宮内庁提供

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「緑は、私たちにうるおいや安らぎ、季節の移ろいを感じさせてくれます。また、地球温暖化やヒートアイランド現象を緩和し、様々な生き物を育み、防災にも大切な役割を果たしています」

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 秋篠宮ご夫妻の次女、佳子さまは12月15日、東京都港区の明治記念館を訪れ、緑豊かなまちづくりに貢献する市民活動や企業などを表彰する「みどりの『わ』交流のつどい―都市の緑三賞表彰式―」に出席し、冒頭のようにあいさつした。「緑の都市賞」「緑の環境プラン大賞」「緑化技術コンクール」各賞を受賞した団体の代表者らが表彰されると、佳子さまは拍手を送り、祝福していた。

2025年6月、ブラジル公式訪問を終えて帰国された佳子さま ©時事通信社

ブラジルを公式訪問、得意の手話も

 今年の佳子さまは、実に多忙だった。日本とブラジルとの外交関係樹立130周年の節目にあたり、今年6月4日から17日まで、ブラジルを公式訪問している。首都ブラジリアやサンパウロ、リオデジャネイロなど8都市を回り、日系人やブラジルの人たちと交流を深め、行く先々で喜びをもって迎えられた。

 また11月には、4年に1度開かれる聴覚障害者の国際スポーツ大会「東京2025デフリンピック」の開会式や閉会式などに出席した。全日本ろうあ連盟非常勤嘱託職員の佳子さまは、得意の手話で選手たちを激励するなど、日本では初めての開催となった大会を大いに盛り上げていた。

手話がお得意の佳子さま(2022年9月10日、「第39回全国高校生の手話によるスピーチコンテスト」) ©時事通信社

 戦後80年の大きな節目である今年8月、佳子さまと母親の紀子さまは一緒に、広島県を私的に訪問し、「原爆の子の像」のモデルとなった佐々木禎子(さだこ)さんの生涯を描いたミュージカルを鑑賞している。これは、アメリカ・ハワイ州の子どもたちによるミュージカルで、1945年8月6日の広島への原爆投下により2歳で被爆し、10年後に白血病で亡くなった禎子さんが、平和への祈りなどを込めて病床で折り鶴を作り続けた姿や友人たちとの絆を描いたものだ。