「お客様が行為中に倒れられて……」腹上死は本当にあった!
若いミズモトさんにも、この仕事を続けるモチベーションを聞いた。
「お金です」
即答だった。彼女は32歳の社員だが、ラブホテルの仕事の前は自動車販売の会社を転々としていたそうだ。どの会社でも、月給は16万円台だった。
「関西では、資格を持たない高卒の女子の月収は、16万円がほぼ標準です。でも、ラブホ業は20万円以上もらえます」
32歳で月収4万円の差は大きい。彼女は岐阜で育ったそうで、そこでは家賃4万円以内の部屋はいくらでも見つけられるそうだ。あるいは、月に4万円貯金すれば、年間50万円近く貯められる。
ラブホテルは24時間稼働なので、Wワークしやすいのもありがたいという。彼女は若いので、まだまだ余力がある。関西では多くのホテルがWワークを認めている。そうしなければ、24時間365日人材を確保できないのだろう。
この日の帰り際、ラブホテル業を20年以上やっているというオクムラ店長に今までで一番きつかった仕事体験を聞いた。すると、ご臨終に遭遇したことだという。
「70代くらいの男性のお客様が行為中に倒れられて意識を失い、客室からの通報で救急車を呼びました」
相手は若い女性。行為中よほど張り切ったのか、持病があったのか、心臓発作を起こした。いわゆる腹上死だ。
「救急車が到着したときはもう動かなくなられていました」
オクムラ店長は恐ろしくて、直視できなかったそうだ。
「ご臨終は、ラブホテルに限らず、ホテルの仕事を続けていると、誰もが一度や二度は体験するとは聞いています」
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