警察は「ある男性」を逮捕したが…
マージーサイド警察はビルケンヘッドの全男性3千人を事情聴取し、9月23日に地元労働者のピーター・サリバン(当時29歳)を逮捕する。
きっかけは、事件翌日、犯行現場の近くの森で発生した小さな火事でダイアンの衣服の一部が見つかり、通りかかったカップルが茂みからサリバンによく似た男が走って逃げ去るのを目撃、警察に通報したことだった。
ただし、彼らは警察が用意した複数の写真からサリバンを指し示すことができなかったという。
取り調べでサリバンは8月1日から2日の行動について矛盾する供述を繰り返し、最初は友人宅にいたと主張したが、次第に記憶が曖昧になり、取り調べの最中、涙を流して「自分が犯人だ」と自白。しかし、これはすぐに撤回され、再び自白を繰り返すという不安定な経過をたどった。
重要なのは、逮捕当初、警察が「捜査の妨げになる」としてサリバンに弁護士の立ち会いを許さなかったことだ。結果、彼は孤立無援の状態で自供に追い込まれたのだが、9月25日、ようやく弁護士を付け、全ての自白を「作り話だった」と撤回。
それでも、警察は彼を有力容疑者と位置づけ裁判に持ち込んだ。ちなみに、当時のマスコミはサリバンに「ビルケンヘッドの獣」「マージー・リッパー」というあだ名を付け、世間の恐怖を煽りに煽った。
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