北九州の成人式=金髪リーゼントに特攻服。
そんなステレオタイプはもう古いのかもしれない。
令和8年の式典会場には、まるで海外のラッパーのようにハイブランドで身を固めた男性がいた。ルイ・ヴィトンのサングラスにモンクレールのダウン。異様なオーラを放つ男性に話を聞くと、返ってきたのはあまりに率直な「過去」と「未来」の話だった。
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あえて「スーツ」を選んだ理由
今日はもちろん気合いの入った格好ですよ。みんな気合い入ってます。
北九州の成人式といえばド派手な紋付袴ってイメージがありますけど、あえて、スーツにしました。スーツの方がかっこいいかなと。
幼稚園、小学校、中学校、高校まで柔道を続けてきたんですが、高校で留年して中退してからは仕事ですね。足場です。下っ端で建設業に携わっています。
今日は久しぶりに皆んなに会えたのが嬉しいですね。会うのは30年ぶりで……っていうのは冗談。5年ぶりくらいですかね。でも、ほんと“久々”っていう感じで、ほんとうに嬉しいです。
将来的には……うーん、刑務所に行かないように頑張ります! いや、自分で仕事をつくれるように頑張ります!
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“北九州の正装”である袴をあえて脱ぎ捨て、ハイブランドに身を包む男性。彼の口から飛び出した「刑務所」というジョークは、かつてのやんちゃな自分との決別宣言なのか、それとも……。冗談めかした言葉の端々に垣間見えるのは、高校中退で社会に出た彼のハングリー精神かもしれない。
ただ、北九州の“ド派手”な文化を支えているのは、若者たちの見栄や意地だけではない。家族ぐるみの「愛ある後押し」によって、この晴れ舞台の衣装を決めた新成人もいるようだ。
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