専門家も驚愕! 関東進出「バロー」は何がスゴいのか?

 横浜にできたバローの店は、港南区下永谷という新興住宅地にあって、最寄り駅は横浜市営地下鉄・下永谷駅。そこから徒歩で10~15分くらい、道路で言えば横浜環状2号線という幹線道路沿いで、ロードサイド型のクルマで行くのが便利な場所である。

バロー横浜下永谷店の外観イメージ(プレスリリースより)

 かつてのヤマダデンキ テックランド横浜本店が移転した跡地に居抜きで出店していて、1階がバロー、2階がダイソーと西松屋、マツモトキヨシ(2月オープン予定)という構成で、3~4階と屋上は駐車場だ。バローの売場面積は2041平方メートルで、食品スーパーとしてはかなり大きめなのだが、驚くべきは、感覚的にはその大きな店の半分が生鮮、総菜売場になっている、ということだろう。

 ふつうのスーパーを思い出してもらえば、生鮮、総菜の売場は壁に沿っており、例えば入り口から青果、鮮魚、精肉、総菜……といった順などに並んでいると思う。対して、このバローは中央部の半分くらいまで生鮮、総菜売場が張り出していて、それ以外の売場が半分くらいしかない。さらに、そのかなりの部分で魚と肉を押し出している。長らく小売・流通アナリストとして活動してきたが、首都圏にある大手スーパーチェーンの大型店で、こんな店は見たことがない。

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「ある売場」には物凄い人だかりが……

 1階から入った場合でも、上層の駐車場から入店した場合でも、まずは青果売場から誘導するようにはなっているのだが、そっちはわりとこじんまりしていて、すぐに目を引くのが物凄い人だかりを成している魚売場だった。

 なぜこんな人がいるのかというと、そこでは多様な魚介類が、加工前の状態で大量に並んでいて、何人もの店員が付いて対面販売をしている。昔の商店街にあったような、大きめの鮮魚店のような売場となっていて活気に満ちている。

インパクトたっぷりの鮮魚売場が特徴だ(YouTubeチャンネル「バローチャンネル」より)

 当然、食べ方も教えてくれるし、無料でさばいてくれる。我々のような素人でも、丸魚を心配なく買えるわけだ。色とりどりの魚介が並んでいる風景は圧巻で、来店客は買わないとしても、とりあえずはそこでしばらく眺めてしまうだろう。

 実際、開店の挨拶では「バローのお魚屋」を押し出しつつ「バローでは頭から尻尾まで見える魚屋を目指しています」とうたっている。ご存じの通り、通常規模のスーパーでは魚は切り身をパックに入れて売っていることがほとんどだ。丸魚を対面販売すれば人手がかかるし、熟練の社員も必要になる。人件費がかさむので、効率を求めるチェーンストアとしては、まず手を出しにくい。

公式サイトより

 そもそも日本人の食生活は欧米化=肉食化が進んでいるため、鮮魚の売り上げは減少傾向にある。つまり供給側のコスト都合と、ニーズ減が噛み合って、かつここ数十年はスーパーが商店街を駆逐してきたため、昔ながらの魚屋のような売場は我々の前から消えていった。