『ばけばけ』生瀬勝久と息ぴったりの“夫婦漫才”

 そこにジワっとくるユーモアを利かせるのが、俳優・池谷のぶえだ。NHKで不定期に放送されているコント番組『LIFE!~人生に捧げるコント~』では「ノブエ」という名の“もののけ”や、割烹着姿の「おふくろ刑事」などのキャラクターに扮し、お茶の間の爆笑をかっさらっている。そのコメディエンヌとしての才能は『ばけばけ』でも生かされており、彼女が登場するシーンはいつもクスッと笑える。

 例えば、第32回(2025年11月11日放送)では、平太とツルが、ヘブンの女中になることを決意したトキから「(家族には)花田旅館で働いていることにしてほしい」と頼まれる。その直後、トキの父・司之介(岡部たかし)がやってきて、必死にトキに話を合わせる平太たち。

 しかし、花田旅館の女中・ウメ(野内まる)が空気の読めない一言を発し、ツルは柱に向かって相撲の“鉄砲”をしながら「朝稽古せんとね~」と咄嗟にごまかした。聞くところによると同シーンは台本通りだったそうだが、アドリブとしか思えないリアルな面白さが出ていたのは池谷の手腕だろう。

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(左から)池谷のぶえ、生瀬勝久(朝ドラ『ばけばけ』公式Instagramより)

 夫役の生瀬とは過去に何度も共演経験があるだけに息ぴったり。第42回(2025年11月25日放送)では「ウグイスはオスの方がメスより一回り大きい」と主張する平太に対して、ツルが「比べるメスがいないのになぜオスだと分かるのか」と反論し、2人が揉めるシーンがあった。

 いつも2人の会話はいい意味でくだらなく、ストーリーに大きな影響を及ぼすわけではないのだが、生瀬と池谷の丁々発止のかけ合いには永遠に見ていたくなる中毒性がある。

 第15週(1月12日~1月16日放送)では、晴れて結婚が認められたトキとヘブンが、新居へと引っ越しをすることに。これまでヘブンの食事を用意していた花田旅館はその役目を終えることになったようだが、池谷と生瀬には、ぜひ今後も定期的に登場して、愉快なかけ合いを披露してほしい。

参照

※1 https://realsound.jp/movie/2025/11/post-2217620.html
※2 https://www.jprime.jp/articles/-/20186

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