「いや、それはむしろ逆だろう。オレは心からサヤカのことを愛している。サヤカのためだったら、腎臓でも角膜でもやっていい。それでも見返りは求めない。それが愛だろう。相手から奪うのが恋なら、与えるのが愛だ。オレのために金を稼いでくれるなら、それは究極の愛だ。心さえ奪われなければ、それは浮気じゃない。分かるだろう?」

 こんな話をしてサヤカを説得し、「2人の未来のために金を稼ごう」「おいしいもんを食べて、旅行にも行こう」「オレも働けるようになったらバリバリ働く」「将来は結婚して御殿のような家に住もう」などと甘い言葉を囁いて、サヤカをその気にさせた。

「分かったわ」

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「それじゃあ、ルールを作ろう。援助交際は2時間以内で、1回2万円。5000円以上は持っていかず、ホテル代は相手に払ってもらうこと。いいね?」

 赤間はサヤカのLINEを自分のパソコンから遠隔操作できるようにして、客とのやり取りはすべて自分が担当していた。援助交際が終わると、〈今日はとても楽しかったです。またお願いします〉などとメッセージを送り、サヤカにはブログを立ち上げさせて、下着姿やヌードの動画を掲載させ、〈いろいろと勉強中です。また教えてください〉などと書き込ませていた。

「最高のカモじゃないか」

 そんな中でできた常連客が福永だった。福永は毎週土曜日に必ずリピーターとしてやってきたので、赤間も興味を持ち、「何をやっている人だ?」と尋ねた。

「○○会社の偉いさんで、経理を自由にできる立場なんだって。奥さんや子どももいるって言ってたよ」

「それは面白い。最高のカモじゃないか。横領した金で淫行しているなら、サラリーマンとして致命的だろう。よし、ここらでまとまった金にしてしまおうか」