「行ってらっしゃい。ヘブンさん」
髙石あかり(23)主演のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』第15週で、ヒロイン・トキがついに夫を名前で呼んだ瞬間、「ついに!」と思った人も多いのではないだろうか。
小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)とその妻・小泉セツをモデルにした本作で、トキは出会いから結婚後まで、ずっとヘブンを「ヘブン先生」と呼び続けてきた。
第15週では、家族になったのだから「先生」ではなく名前で呼んでほしいというヘブンのリクエストに、トキの父はすんなり「ヘブン」と呼び捨てにし、トキの母は本人に対しては「ヘブンさん」と呼び、家族以外の人の前では身内として「ヘブン」と呼び捨てする使い分けをスムーズに取り入れる。
そんな中、“世界で一番親しい”はずの妻・トキだけが「そげな親しげな……」と恥ずかしがり、夜ひとりで「ヘブン」「ヘブンさん」と呼ぶ練習をしては「むりむりむりー」とテレてしまう。
「そげに私や母の料理が嫌ですか」という詰問から一夜明けて…
しかし、ヘブンが魚の小骨を綺麗に取ることや正座が完璧なことが新聞記事で紹介されると、県知事も松江市民も「日本人より日本人のよう」と大喜びし、連日のようにヘブンの家にお祝いの訪問客が押し寄せる。
ヘブンは毎日それに正座で対応していたが、徐々に疲れてしまい密かに西洋料理を食べに店へ通うように。しかしトキがそれを見つけてしまい「そげに私や母の料理が嫌ですか」と詰問する。
しかしトキはヘブンが「家族だから心配をかけたくなくて嘘をついてしまった」と推測、その心情に理解を示しつつも「家族だから嘘をつかれるのが一番嫌」と本音を明かし、互いに謝罪する。興味深いのは、この夜の時点では、トキはまだヘブンを「先生」と呼んでいることだ。
そしてその翌朝、トキが頬にキスを求める仕草とともに、ごく自然に「ヘブンさん」と呼びかける。2人の関係性の深まりが、呼び方の変化に即座に表れたのである。


